災厄 (講談社文庫 な 78-2)
災厄 (講談社文庫 な 78-2) / 感想・レビュー
みのゆかパパ@ぼちぼち読んでます
第一子の出産を間近に控えた主人公のまわりで相次ぐ妊婦殺人事件。その犯人である高校生の弁護を引き受けたのは夫だった。そこから始まった夫へのバッシング。そして、主人公自身も周囲の悪意に翻弄され始める。彼女を陥れようとした人物の正体をめぐるミステリーにもなっているのだが、それよりも、ふとしたことで世間の悪意にさらされてしまう理不尽さに恐ろしくなる一冊。そこに女同士のドロドロまでが加わり、人間不信に陥りそうにもなる。しかしながら、これも現実の一断面。そのもとでいかに生きるべきかを問いかけられているような気がした。
2015/05/23
kowalski
衝動的に殺してしまったのは出産間近の先生だった、それを期に計四人の妊婦を殺害する少年。妻、美沙緒は妊娠5ヶ月の妊婦、産まれ来る子供の為に努力を惜しまない。そんな時、夫の尚彦が妊婦連続殺人犯の弁護を担当する事になる。と、ここまで来ると三人の人間模様が展開していくのかと思ったのですが…、妊婦仲間の嫌がらせを中心に痴話喧嘩が展開されていく…。もう少しつこんだところが欲しいなぁと思ったのは僕だけでしょうか…。今、少し刺々しい気分なんで少年の気持ちもわからなくないですよ。でも、感情のまま暴走してねぇ、誰か聞いてくれ
2012/05/29
ミユ
少年犯罪と言うより女同士の悪意の方が色濃い話だった。なかなか面白く読めたけど、少年犯罪の方はときどき忘れそうになる…。もう少し掘り下げて描いてほしかった気もしました。それにしても加害少年の弁護士の妻(主人公の立場)まで攻撃対象になる一般市民の感覚が恐ろしい。
2015/03/27
いろは
びっくりしたー!!最初は、未成年による妊婦連続殺人事件の話かと思ってたけど、そこからえげつない方向に発展するんだもん。誰にでもある裏と表の顔だけど、この本の登場人物達が特化してると思いたい。すごい人間不信になりそうな一冊…★★★
2019/05/06
ちょこまーぶる
読み終わって人間の怖さを感じました。人って環境の影響で攻撃的感情を形成していくものだなぁ~としみじみと感じました。自分にもそういう一面があるのかと思うと・・・。
2012/03/10
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