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花合せ 濱次お役者双六 (講談社文庫 た 118-1)

花合せ 濱次お役者双六 (講談社文庫 た 118-1)

花合せ 濱次お役者双六 (講談社文庫 た 118-1)

作家
田牧大和
出版社
講談社
発売日
2010-12-15
ISBN
9784062768238
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花合せ 濱次お役者双六 (講談社文庫 た 118-1) / 感想・レビュー

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藤枝梅安

三年前に単行本で既読。単行本のカバーの絵より、文庫版のほうが軽いタッチのイラストになっていて手に取りやすいね。全体としておっとり、のんびりした雰囲気で、「鷹揚のご見物を」と読者に願っている感じからして芝居風。登場人物たちも「単なる善人」ではなく、癖のある人々で、これまた歌舞伎風。謎解きよりも、それを通して芝居町の風景や人の動きを透けて見せる小説。次作への興味は、濱次が「三代目香風」へと化けていく過程をどのように描いてくれるか、ですね。3作目のタイトルが「翔ぶ梅」だから、期待が高まります。

2014/02/25

財布にジャック

小説現代長編新人賞受賞作だそうですが、これがデビュー作とは恐れ入りました。田牧さん初読みですが、嵌ってしまいそうです。この本を貸してくれた友人はお花の先生をしているのですが、花合せという題名が彼女の興味をひいたのだろうと思いました。花好きな人にも、そして歌舞伎好きな人にもオススメしたい内容で、主役の濱次さんがとても魅力的で、この後のシリーズの続きも楽しみです。

2012/12/03

文庫フリーク@灯れ松明の火

読み友さん好評レビュー連発に、ずっと読みたかった田牧大和さん。デビュー作がやっと文庫化。頃は文政・主人公は木挽町、歌舞伎の森田座で大部屋女形の梅村濱次。変化朝顔の花合わせ・孔雀咲のひと鉢の謎解きは こなれない感有るものの、終盤演じる〔人間の男を恋うあまり心を壊し、恋うる男の祝言前夜 自ら根を引き抜き 男の元へ飛び来て舞う白梅の化身〕―『飛ぶ梅』 それまで濱次の喋りと性格が『しゃばけ』の若旦那風?だっただけに、ギャップに魅せられる。さらにエピローグで明かされる設定。執筆中第2弾が本当に楽しみです。

2011/01/05

ぶんこ

デビュー作が歌舞伎関係だとは、歌舞伎好きとしては嬉しい限りです。題名が歌舞伎調ですね。「翔ぶ梅」を歌舞伎座で生で観たい。今なら菊之助さんか、踊り巧者なら勘九郎。少し前なら玉三郎。森(守)田勘弥の名があるから玉三郎さんかな。解説にもあるように、ツボが沢山ありました。濱次さんが、今の役者さんなら贔屓になってます。早く続きを読みたい。師匠・座元・茶屋の女将さんからも期待されている濱次さんが、立女形として華のある舞を披露出来るよう、欲を出して欲しいと思いつつ、おっとりのした良さを失って欲しくもないのです。

2015/06/23

もんらっしぇ

著者デビュー作との由。歌舞伎役者である主人公濱次、そして取り巻く人々。歌舞伎が主題の時代小説多いですが、本書は「お役者双六」と云うだけあって濱次や取巻く登場人物それぞれキャラが立っていて魅力的で楽しい。それに加えてなにより表紙のイラストが素晴らしい!一ノ関圭さん。慌てて「絵本 夢の江戸歌舞伎」(こちらも力作。観ごたえ十分)を購入、併せて読み進めると、また味わい深いです。続編も読まねば。

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