やつらを高く吊せ (講談社文庫 は 94-1)
やつらを高く吊せ (講談社文庫 は 94-1) / 感想・レビュー
ずっきん
みごとにクズしかでてこないわ、いちいちDriiiiiiiive‼︎ってわめくわ、すぐに勃起するわの、淫靡な!連作短編!クライムノベル! 70年代ロックパンクをバックに、ボーン・トゥ・出歯亀コークガンギメ栃尾がハイテンションすぎて笑う。淫乱JKの舞がエロすぎて、冷酷非道の金貸し吉井が本気で冷酷非道すぎて、笑うw こんだけエロと胸糞詰めこんでんのに、スカッと読めるのすごすぎる。ありえなさが現実ギリのとこで踏ん張っててくれて、そのあたりのさじ加減はさすが。むっちゃ面白かった。Driiiiiiiive‼︎
2018/10/14
ゆいまある
大好きな馳星周。こちらは読み友さんお勧め。馳星周といえば兎に角暗くて自分も女も皆死ぬのがお決まりだと思っていたけど、これはテンション高くてさらっと読めます。覗き見が生き甲斐の悪いカメラマンが、ひょんなきっかけでもっと悪い金融業の男と騙し合う羽目になり、大物政治家達の秘密を暴いていく。バブルの香りの都内と千葉をポルシェで走り回る疾走感。絡んでくる女子高生が、美人で淫乱で、悪事に片足突っ込んで勉強もしないのに東大受かっちゃうのがちょっと納得いかないけどね。受験はそんなに甘くないぞー。
2018/12/19
巨峰
おっさんがネイティブには絶対通じないような英語で歌う和製ロック!!そんな感じをうけました。これ、褒めてます。
2020/12/22
まーしゃ
出歯亀で覗き屋で生粋のスキャンダルスターっと自称する主人公栃尾は吉井秀人の犬。呼びつけられては吉井にコキ使われる。そして淫靡に色情狂になって行く女子高生の高木舞にも籠絡されている。そんな連結短編集。久しぶりの再読。Driiiiiiiive‼︎がこれがなんて発音するのか解らずしかも何度も出て来てイラっとするが慣れればサクサク読めてた事を思い出す。物語の設定は日本のバブル経済絶頂期。この作品は馳星周のノワール作品の中では珍しい型で終わりを迎える。何回も読み返すぐらい好きだったお気に入りの作品。
2018/08/28
Tetchy
“Driiiive!”“i”の数が物語が進むにつれて増えていく。“i”はすなわち“I”、つまり「私」。“i”の数が主人公栃尾の自我が覚醒し、増大するエゴのバロメータになっているようだ。闇金融屋吉井に使われ、上流階級の淫靡な醜聞を探るパパラッチ栃尾。そんな彼らの関係は近親憎悪とでも云おうか。お互いが忌み嫌っているのに、なくてはならない存在となって依存している。この吉井と栃尾は『不夜城』の劉健一を二分したかのようなキャラだと云えよう。物語はバブル全盛期の話だが、崩壊後の今でもしたたかに生きているに違いない。
2013/09/29
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