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三悪人 (講談社文庫 た 118-2)

三悪人 (講談社文庫 た 118-2)

三悪人 (講談社文庫 た 118-2)

作家
田牧大和
出版社
講談社
発売日
2011-07-15
ISBN
9784062770019
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三悪人 (講談社文庫 た 118-2) / 感想・レビュー

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財布にジャック

もろ肌脱がない遠山の金さんが、大活躍するのが新鮮でした。桜吹雪の場面が無い金さんの若かりし頃のお話です。金さんの遊女との恋のエピソードや、あの有名な水野忠邦や鳥居耀蔵との絡みも楽しめます。ハラハラドキドキの頭脳戦ですが、読後感が良く晴やかな気分になれること間違いなしです。時代劇ファンは勿論ですが、私のように時代劇にはイマイチ疎くても問題なくすらすらと読めます。

2012/12/16

onasu

解説子の言う「文章が小気味よく、台詞も決まっている」に加え、音の描写もいい。田牧さん7冊目で言う話しでもないけど。  江戸天保期の幕政の花形、出世命の筆頭老中に、遠山の金さん、憎まれ役が定番の鳥居耀蔵の若かりし頃。まあ、実話ではないわなあ。  「悪人」と題されているけど、その意味するところは、慣習には縛られない、てとこか。そんな役どころ、遠山、鳥居は無役の頃だけど、寺の火事跡で見つかった男女の骸、そこから始まる三悪人の化かし合い。  にしても、後の町奉行二人、耀蔵まで遊び人風てのが、何ともいいな。

2014/11/20

ゆずぽん

祐天寺の火事を発端に繰り広げられる水野忠邦、遠山金四郎、鳥居耀蔵の騙しあいのお話。裏の裏を読む展開にあっという間に読了。金さんのいい男っぷりと相対して水野のしたたかさがどうにもねぇ。面白かったので「春疾風 続・三悪人」予約しよ~っと

2018/02/08

Koji Eguchi

初田牧。久々の時代物。吉原の遊女に身を落とした夕顔、そして弟の笙雪の身の上は辛くも健気に生きる、現代では希少な生き方にもまして、自らの出世や保身のために権謀術数を操り、時には人の命でさえ奪う悪殿の非道さは許しがたい。解説を読んでほんとの三悪人とは誰か判ったが、ストーリーの中では金さんも耀蔵も悪くないやろ(笑)彼らの謀りあいは見事というか、知恵を絞って先を読み、様子を窺っては押したり引いたり。私にはとても無理。衣服や仕草の細かい描写など、女性らしさもたっぶりで、目の前に場面が浮かび上がるようでした。

2014/04/25

はつばあば

粋だねぇ。三悪人・・大岡越前守(北町奉行所)、鳥居耀蔵(南町奉行所)、水野忠邦(老中)の若い頃をネタにしたさっくりした読み物でした。花魁の足抜けの場面ではハラハラと。金さん「そちも悪よのう」。妖怪の耀蔵さん、若い頃は情もあったんだねぇ。水野さん、あんたはいけねえよ。なんたって顔がよすぎる。この本じゃ金さんの勝ちだが・・末には水野と耀蔵が組んじゃ負けちまったねぇ。用心してても足元を掬われる。いつの世も同じだね。人間、今も昔もそないに変わらんのやから、今の政治家さんもお気をお付けなすって。

2014/02/20

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