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リベルタスの寓話 (講談社文庫 し 26-27)

リベルタスの寓話 (講談社文庫 し 26-27)

リベルタスの寓話 (講談社文庫 し 26-27)

作家
島田荘司
出版社
講談社
発売日
2011-08-12
ISBN
9784062770125
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リベルタスの寓話 (講談社文庫 し 26-27) / 感想・レビュー

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Tetchy

いやあ本当に島田はとことん奇妙で理解不能な謎をどんどん放り込む。全然衰えないその奇想力に感服する。彼の謎のモチーフにはデビュー作以来、生命のないものが血肉を経て奇跡を起こすという幻想的な謎が多い。人形の持つミステリアスな雰囲気が好みなのか。ただ本書はそんなギミックと驚愕の真相のみを評価するには十分ではない。彼の主張とはやはり旧ユーゴで起きた民族紛争が落とした暗く深い翳、セルビア人、クロアチア人の大きく深い暗黒のような溝にある。島田の世界残酷紀行は今なお続いている。しかしピラニアを詠んだ傑作俳句って一体…。

2011/08/17

青葉麒麟

表紙のイラストにビビったけど、内容を読んで納得。ちょい強引だなぁと思ったけれど、やっぱ私にとって《神》みたいな存在の作家。

2011/10/30

coco夏ko10角

御手洗潔シリーズ。『リベルタスの寓話』と『クロアチア人の手』収録。『手』のトリックはこれは・・・。でもミステリーうんぬんより民族や戦争のことについて考えさせられるし読後ずーんとしてしまった。

2018/02/03

やっちゃん

神話めいた1話目と石岡くんが頑張る2話目、潔は安楽椅子。どちらも島田荘司らしい作品で好き。いつもよりコンパクトにまとまってて良かったと思う。仮想通貨ネタとはだいぶ現在に近づいてきたなと。どこまでが史実か混乱するので後書きは助かった。

2023/05/26

RIN

『さよなら妖精』でユーゴスラビアの紛争にやりきれない想いをしたのに、当該作がむしろ牧歌的に思えてしまえるほど本作で描かれるクロアチア人vsセルビア人vsムスリムの三つ巴の紛争の凄惨は平和ボケしている我々日本人には言葉を失う。紛争が終結しても人の心の傷跡は消えず戦争は続くのだ。他の国々も民族や宗教やイデオロギーが絡んだ戦争はあったものの、内戦の恐ろしさは次元の異なるものだと思い知らされる。シリーズミステリではあるのだが、御手洗潔が間接的関与、舞台や登場人物が外国のものの方が読み応えがあるというのは^^;。

2016/02/12

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