千里伝 (講談社文庫 に 34-1)
千里伝 (講談社文庫 に 34-1) / 感想・レビュー
けい
中国の殷時代よりまだ前の、伝説の皇帝達を事の起こりとし、人間界、仙界、神界を巻き込んで展開される壮大なスケールの中国ファンタジー。(漫画で言えばドラゴンボールか?)五嶽真形図というこの世を創造し直すことができる図を巡って、主人公千里を中心に異界の者と対峙していく仲間達。唐の時代の中国が舞台だがどこまで風呂敷広げるのって感じの本作。今後が楽しみ。
2013/10/19
nins
中国歴史ファンタジー。千里伝シリーズ第1弾。それにしてもここまで主人公であるはずの千里がわがままキャラには驚き。自分の才能を疑わず、他人を見降ろす。唯我独尊状態。共に旅することになるバソンと絶海とも仲良くなれないまま進む展開はしかたない。物語は中盤まではゆっくり、後半は一気に駆け足。シリーズ第1弾ということもあり、メインキャラのイメージ付けにはぴったり。バソンのキャラが良い。驚きなのは、千里の精神の成長が余りにも急展開だったこと。最後まで耐えられるのか、これからどんなふうに成長していくのか楽しみにしたい。
2011/12/21
シン
初仁木作品。初中華ファンタジー。なんか面白いのか、面白くないのかよくわからないうちに話が終わってしまった感じです。続きがあるようなので、読んでみたいと思います。主人公が実在の人物だとは知りませんでした。
2014/11/03
ローリー
『僕僕先生』シリーズの仁木英之の別シリーズ。実在の人物・高駢を主人公にした中華ファンタジーです。それは解説で田中芳樹が述べているので知っただけで、登場人物が実在していなくとも、話は十分成立します。しかし、高駢こと高千里は、これほど感情移入できない主人公も少なかろうと言うほどイヤな男。18歳ながら5歳児並の外見や、両親から受け継いだ身体能力の高さから武術の達人である事を利用して、または祖父が郡王である事を笠に着てやりたい放題。最後に少しだけ改心しますが、何でみんな許せるのか。なんだか納得いかない物語でした。
2012/07/18
万葉語り
僕僕先生からの仁木さん中国ファンタジー新シリーズだと、手を延ばしてみました。千里のバソンへの態度が鼻についてならなかったが、身分制度っていうものはそういうものなのかもしれない。人は見た目が9割って本もあったことだし、一回持ってしまった偏見から自由になることはなかなか難しいのだと思った。誰もが認めあう社会と、アジア文化は馴染まない。難しい命題を五嶽真形図につきつけられて終わってしまった。2巻も読もう。
2014/02/02
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