モダンタイムス(上) (講談社文庫 い 111-3)
モダンタイムス(上) (講談社文庫 い 111-3) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
小説の世界は現代に見えるが、一応は近未来を仮構する疑似SF。かつて、チャップリンの『モダンタイムス』が20世紀の産業社会を揶揄して見せたが、その顰に倣ってここでは21世紀のネット社会の怖さを描き出す。ここでもいたって諧謔的にそしてコミカルに。①検索することによって自分自身の情報が無限大に漏洩する②想像力と知覚が知らず知らずのうちに奪われる③「でもネットに書いてあったぞ」と無条件にネットを信じ振り回されてしまう。これに浮気騒動と怖い妻が絡んで、さて下巻はどこに向かい、どのように収束するのか。大いに楽しみだ。
2017/08/03
ehirano1
「魔王」から本書へ。妻佳代子のサディストぶりに圧倒されるわ(私は一体何を読んでいるのか?)、著者ご本人(?)が登場するわ(しかもご本人自賛のゲラが酷く分かり難いwww)、等々でびっくりします・・・。しかし、魔王同様に終始不穏な緊張感を漂わせながらストーリーは展開して行き、魔王でばら撒かれた伏線の回収が始まっているように感じます。言わずもがなで下巻へ。
2016/08/07
とも
「魔王」の続編との事で、魔王を読んだ記憶が残る内に読まなきゃと。 さすが伊坂幸太郎、「こりゃ面白い」と、琴線にビシビシと触れてくる。 出たっ!井坂好太郎!伊坂さんの遊び心にニヤニヤ。 会話の言い回し、言葉選びのセンス、物語の展開のさせ方、どれを取っても秀逸。 さぁさぁ、魔王との繋がりも楽しみに下巻に期待を膨らませていきましょ。
2017/07/17
射手座の天使あきちゃん
「SE魂がうずかないか?」 いや、メッチャ疼きますよ!! このトラップは検索エンジン側に・・・、それともインターネットのバックボーン回線側に仕掛けてるの? 誰が? どうやって? あと、妻・佳代子さんて何者?(笑) 怖いけど今後の展開が気になります、ドキドキ・ワクワク 下巻へGO!!(笑)
2012/01/14
kishikan
おおっと!十数冊目になるんだけれど、久しぶりに、本当に久しぶりに伊坂を読んでいます。上巻の感想・・・Very Good!たまらない!ひき込まれるゥ。「モダンタイムス」て言えばチャップリンだけど、これからはきっと伊坂も思い浮かべるんだろうな。近未来型、&地方も舞台に。若干ハードボイルド、洒落たギャグ込み、伊坂節満載そして炸裂・・・・。このまま下巻へ、いざ突入!!ヤッホー。
2011/12/26
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