さようなら窓 (講談社文庫 ひ 49-1)
さようなら窓 (講談社文庫 ひ 49-1) / 感想・レビュー
❁かな❁
以前単行本で読みましたが文庫の装丁も可愛くて欲しいなと思っていたらプレゼントしていただくことができました♡早速再読♪お気に入りの東直子さんの作品は6作読んでますが今の所『とりつくしま』くらい大好きです*とても繊細で少し不安定で夜眠れない、きいちゃんの為に美容師のゆうちゃんが優しく毎晩お話をしてくれます♡ふわふわした2人のやり取りが可愛くキュンとしちゃいます♪ゆうちゃん本当に優しい♡再読ですが何度もウルウルしてしまい最後は思い切り泣いてしまいました(இдஇ; )すごく切ないですが優しくて温かい大好きな作品♡
2015/10/01
ゴンゾウ@新潮部
自分に自信が持てなくて大学を休学して実家を出て美容師の恋人ゆうちゃんの家に居候するきいちゃん。毎晩ベットでゆうちゃんの不思議な話を聞いている。ゆうちゃんが語る不思議な物語に力をもらい強くなっていく。いのちのこと。生きること。人は死んでしまうこと。ひとつひとつの言葉が詩的ではかなくそして美しい。この清々しい気持ちはなんだろ。いつまでもきいちゃんの物語に浸っていたい。
2019/02/18
Ikutan
心が不安定になって、眠れなくなってしまったきいちゃんに、毎晩優しくお話をしてくれるゆうちゃん。ゆうちゃんのお話を中心にした連作短編になっていて、ふわりと優しい読み心地です。でも、ゆうちゃんが語る優しくて不思議なお話と共に、ちょっと穏やかではない何かの気配が感じられて、ぎゅうっと苦しくなったり、儚さに切なくなったり。優し過ぎるゆうちゃんの気持ちときいちゃんの出した答え。切ないけれど愛しく感じられる二人の宝物のような時間。人間の弱さにも向き合ってくれる東さんの言葉が優しく響きます。装丁画も素敵。
2016/05/02
いたろう
家を出て、美容師をしている恋人のゆうちゃんの部屋に転がり込んだ築(きずな=きいちゃん)。大学も休学し、心が不安定で、夜眠れないきいちゃんに、ゆうちゃんが話してくれる不思議な人々の話は、まるでシェヘラザードが語る千夜一夜物語のようにきいちゃんだけでなく、読者の心にも深く入り込む。恋人同士で一緒に住んでいるのに、同棲とは言わず、居候と言うきいちゃん。それは、二人の生活というより、ゆうちゃんに依存している生活ということなのだろうか。最初、ゆるくて不思議な、恋人同士の軽い話と思われた小説は、意外にも深い話だった。
2018/04/28
tokotoko
活字にね、体温があるんじゃないかな?って思う本が時々あります。この本はその1冊に仲間入りです。不器用女子のきいちゃんと、優しくて繊細男子のゆうちゃん、2人の物語。嬉しい、楽しいだけではないけれど、どのお話にもね、ほんのり温かみがあります。疲れてる人を包んでくれて、休ませてくれて、送り出してくれる。そんないい温度でした。
2015/04/19
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