今朝の骨肉、夕べのみそ汁 (講談社文庫 く 25-3)
今朝の骨肉、夕べのみそ汁 (講談社文庫 く 25-3) / 感想・レビュー
T
面白かった。あれだけ見事なノンフィクションを書く作家がこんなクソ女だったとは!ますます好きになった。残りの著作も全部読まねばならない気になった。
2015/12/25
あおい
十人十色、多種多様、各人各様な家族。重言としたのは、父親が何人かと恋愛も結婚もし、その分親類縁者が多いからだwところでノンフィク作家らしく(実のところ工藤さんのエッセイ以外の著作を読んだことはない//^^//) 実に詳細に家族の生きざまを書かれています、でもやはり差しさわりなきよう両親と自分を中心ですが、これがまたどなたももれなく波瀾万丈wうちはこれほどの家族は居ないので面白く(失礼ながらw)読ませてもらいました。本書にはお化けハナシが皆無なのがちょっぴり残念。錦蘭子が誰かな~と詮索しながら読むのも楽しい
2021/11/17
かなかな
父親は「ベースボール・マガジン」を創刊した人。父の妾、腹違いの兄妹弟、身障者の兄、「パパが死んだら赤飯を炊く」と豪語する母。 どんな骨肉の争いが繰り広げられるのか? ドロドロの愛憎劇かと思いきや(淡々と書かれていることもあり)骨肉は骨肉だけれど、みんな骨太だ! 美形で優秀な兄や姉と違って、自分は不細工で学校の成績も悪く、父からも愛されていなかったと言うことが何度も書かれているが、3回も結婚しているし、婚約指輪を一度に3個(違う人から)もらったりしている。達観的でたくましい作者の他の作品も読んでみたくなった
2018/04/28
まつ
戦後すぐの東京を中心に著者の幼少期が描かれる。一般的とは言えない家庭を覗き見てる感じ。ノンフィクション作家としての目がすでにあったのか少女にして冷静で客観的に家族を捉えてるのがすごい。そしてこの時代の人たちってよくも悪くもホントにエネルギッシュで驚かされる。特に何かを成した人はスケールが大きい。こういうパワーを持って戦後復興が為されていったんだなぁと感じた。
bbblind
自分はどうも父娘の確執モノに弱いらしい。俗っぽい同情や共感など寄せ付けない、一風変わった家族の物語。戦後復興期の生活が垣間見えるが庶民のそれとは異なる。貧乏時代も確かにあったろうが、多感な時期に余りお金の工面に困った事が無いらしく、そのくせお嬢様の雰囲気は皆無な幼少期の逸話には笑ってしまう。鋭い観察眼とヤな性格の持ち主。これは褒め言葉だけど。著者は容姿だけでなく気質もお父様にそっくりだったんだろうなあ。自分とそっくりな人間は疎んでしまうんだよね。どうしても。それでも情が沸くんだよなあ。濃ゆーい情が。
2012/06/17
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