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彼の女たち (講談社文庫)

彼の女たち (講談社文庫)

彼の女たち (講談社文庫)

作家
江國香織
井上荒野
角田光代
嶽本野ばら
唯野未歩子
出版社
講談社
発売日
2012-04-13
ISBN
9784062772433
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彼の女たち (講談社文庫) / 感想・レビュー

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優希

読友さんのお薦めで読みました。面白かったです。アンソロジーかと思いきや、1つのお話が5人の作家で紡ぎ上げられていました。ライブハウスで出会ったガーゼ・スキン・ノイローゼというパンクバンドのボーカルJと、彼と関わった女性たちの物語。全ての出会いが強烈で、女性たちの中に忘れられない思い出を残していきます。生と性をJと共に生ききった女性たちが格好良い。独立しているようできちんと物語として成立している奇跡の作品。面白かったです。

2016/03/08

yumiko

幻のように消えたバンド「ガーゼ・スキン・ノイローゼ」。そのボーカリストJに翻弄された女たちの姿を描き出した、とっても豪華な顔ぶれのジョイント小説。あとがきを読むに、大まかな設定を決めた後は、ただ順番通り自由に書いていったらしい。それでこんな一体感のある連作になってしまうのだから作家って凄い!誰かを好きになったことで人生が変わってしまったり、また変えてしまったり…それはどんな小さな思い、片思いでさえも起こりうる。そこがきっと人生の妙味なんだろうな。Jはオダギリジョーで映像化希望・。♪*

2016/10/03

ぶんこ

読み友さんの感想に惹かれて読みました。長い人生、一度もファンクラブに入ったことも、入りたいと思うアーティストにも巡り会えていないので、この本の主人公たちがある意味羨ましかったです。特に妻の座におさまった宣子の迷いのなさにただただ感服。ミュージシャンは大変。人気が衰え、小さなハコでしかライブが出来なくなっていき、そのうち一般の会社勤め。勤められればいい方かな。『推し』のいない私には、どの女性たちにも共感できなかったので、手放しに面白かったとは言えないのが辛い。最後の5人の作者の座談会が一番面白かったです。

2023/06/14

90ac

五人の作家がロックシンガーJに関わる5人の女の子の話を順に繋いで書いた作品ということ。スタートの嶽本さんの女の子の設定が強烈。例によって洋服メーカーらしきアルファベットが並びますが全て読み飛ばして読んでも楽しめる作品です。続く四人のキャラクターもみんな個性的で、ファン倶楽部の女の子だけでなく全く無関係な子もJに関わっているというのも面白い作品たちです。また、それぞれの中で微妙に話が繋がっている所も楽しめます。巻末の座談会を読むと皆さん楽しんで書かれたということがよく分かります。

2016/07/23

赤い肉球

アンソロジーとはまた違って、ひとつの物語を5人で作った作品。その手法に拍手。面白かった。初読み作家さんは唯野さんだけだったけど、各々の個性を出していたように思う。女たちの目線より、J本人の目線の話しも読みたくなった(因みにバンギャルな私です)。巻末の5人の対談が面白い。塀の中の話…とか(笑)

2015/09/27

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