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夏を喪くす (講談社文庫 は 103-1)

夏を喪くす (講談社文庫 は 103-1)

夏を喪くす (講談社文庫 は 103-1)

作家
原田マハ
出版社
講談社
発売日
2012-10-16
ISBN
9784062773829
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夏を喪くす (講談社文庫 は 103-1) / 感想・レビュー

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ミカママ

冒頭からガツンとやられました。アマアマ系のマハさんよりも、断然好き。主人公たちは世間的に反発を買いそうな女性ばかり。仕事も結婚も両立、その上で恋も堪能している彼女にある日...彼女たちの中に棲む自分を認めて、最後までどっぷりと堪能させていただきました。

2017/02/20

yoshida

揺れる女性の心情を描いた中編を4編収録。他の原田マハ氏の作品より、トーンは暗めの印象。突然の不幸に襲われた主人公達が最後には立ち上がる内容なのだが。「天国の蠅」の主人公のバイト先の大学生の男がひどすぎる。それまで、ひどいなと思っていた父親が霞むほどにひどい。「ごめん」、「夏を喪くす」では、両方とも不倫が絡んだ内容。現実にここまで不倫が多いかは分からないが、驚かされた。正直な感想は「キネマの神様」や「旅屋おかえり」等の、他作品のほうが個人的には好みでした。他作品も読んでみよう。

2015/11/11

SJW

原田さんにしては珍しく、不幸もしくは厳しい状況に追い込まれた女性を描く4つの短編集。どれも、最後に幸福が訪れる訳ではなく、前に進む決意をするところまでだが、少しでも救われるようにと思わずにはいられなかった。印象的なのは4番目の「最期の晩餐」で、9.11アメリカ同時多発テロ事件の直後に帰らなくなったルームメイトの話。多分、原田さんがニューヨークで働いていた時に事件が起き、原田さんの回りにもそのような話があっただろう。自分もその何年か前、5週間ほどWTC付近で金融工学を勉強していて、WTCの50階(続く)

2018/03/30

hit4papa

妙齢の女性が主役の四作品が収録された短編集です。どの作品も、どんよりとした展開に、ラストは仄かな灯りが見えそう…ぐらいの結末です。恋人がいる妻が夫の真実に気づいてしまう二編「ごめん」、「夏を喪くす」が面白いですね。順風満帆な人生を謳歌していた主人公に訪れる突然の不幸。恋人は去り、おまけに夫の衝撃的な秘密を知ることになるのです。似たようなシチュエーションの二作品が続き、お腹いっぱいとなってしまいました。ちなみに、タイトル作は、『あなたは、誰かの大切な人』の「皿の上の孤独」のサイドストーリーです。

2021/01/04

おしゃべりメガネ

タイトルどおり、夏の終わりを感じるこの時期に読むのにピッタリと思える4話からなる短編集です。ハードカバー『ごめん』を読了しており、その文庫化になりますが正直タイトル作以外はほとんど忘れていたので、また新鮮?なキモチで読めました。アットホーム、温かい人情ネタが得意?のマハさんですが、本作はどこか切なく、儚い話が中心で読んでいて、ちょっと苦しくもなります。前回読んだトキはそのシリアス感が残念にも思えたのですが、年令を重ねたからか今回は逆にそのシリアス感がしみてきて、改めてマハさんのスゴさを実感できました。

2018/08/21

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