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砂の王国(上) (講談社文庫 お 119-1)

砂の王国(上) (講談社文庫 お 119-1)

砂の王国(上) (講談社文庫 お 119-1)

作家
荻原浩
出版社
講談社
発売日
2013-11-15
ISBN
9784062776868
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砂の王国(上) (講談社文庫 お 119-1) / 感想・レビュー

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ehirano1

奥田英朗さんの「無理」や「最悪」で描かれた不穏な空気が終始漂っています。ホームレスのリアリティがハンパないので、胸が痛くなりました。また、主人公の辛苦の原因とも云える新興宗教を以って世間へ逆襲をかける展開には驚かされました。

2019/01/06

zero1

底辺にこそ人と社会の隠された真実がある!優秀なのに埋もれた人はたくさんいる。人間観察と話術がいかに重要かをこの作品は示している。路上生活するようになった元証券ディーラーの40男。寒い冬に寝る場所さえなく所持金はたった3円。廃棄する予定の弁当を分けてもらった謎の男には不思議な魅力が。占い師と3人新興宗教で再出発する。約470ページと厚いが飽きることなく読めた。誰もが今の社会に不満や悩みを持っている。だからオウム麻原は高学歴の若者を信者として獲得。団体を拡大し君臨できた。下巻が楽しみ。

2019/03/20

しんたろー

主人公の元証券マン・山崎がホームレスになり底辺から日本を仰ぎ見る序盤~中盤は、哀れな描写がリアルに感じられ、我が身にも起こりうる事なので恐怖と好奇が混ざった複雑な気持ちで読んだ。重くなりがちな題材だが、美形の巨人ホームレス・仲村と胡散臭い占い師・龍斎との関係が人情ユーモアを得意とする荻原さんらしさで救われる。彼らが組んで宗教ビジネスを始める中盤からはテンポアップして更に面白くなった。分厚い上下巻なので後回しにしていたが、やはり読み易さ抜群で「もっと早く読めば良かった」と思いつつ下巻へ進む♬

2019/12/22

nobby

全財産3円からの逆襲!痛手を受けた宗教への反撃なんて予想をよそに、ホームレスにまで転落した男が再浮上のため新興宗教を立ち上げるとは何とも痛快で面白い!それ故に、上巻で描かれるのはホームレス教本&占いの手引き、そして健全で儲けに繋がるビジネス宗教の始め方♬教祖様は腹が出てたら信用できないし、やっぱり空中浮遊は必要らしい(笑)アルカイックスマイル絶やさず名演説に倣う話術を展開、同時に配慮するのはBGMに香・飲み物・セージ。好転と共に感じる胡散臭さが導く事態はいかに!?さぁ皆さんもご一緒に「もっと、大地に、愛」

2020/11/23

納間田 圭

大手証券会社から路上生活にドロップした見るに耐えない40歳の男。段ボール生活、ポケットのアルミ硬貨3円からの逆襲。ホームレスたちのリアル過ぎる描写は…読み処あり。残飯漁り、空き缶集め、ビニール傘売り、占い師のサクラ役で得た”なけなしの金”での競馬🏇勝負は…なかなか。その大穴で運よく得た300万を元手に…いよいよ新興宗教まがいの「大地の会」を発足。「あなたを私たちはひとりにしない」「あなたの本当の魅力に…周囲はまだ気づいていない」が…キャッチフレーズ。あれよあれよと上手く行く感じになった所で…上巻完了

2022/12/14

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