毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記 (講談社文庫 き 63-1)
毒婦。 木嶋佳苗100日裁判傍聴記 (講談社文庫 き 63-1) / 感想・レビュー
ゆいまある
美人でないのに何故ここまでモテるのか。誰もが知りたい木嶋佳苗。北原みのりフィルター掛かってるので当然脚色されてるがさておき、サイコパスである。木槌を手にした子供には何でも釘に見えると言うが、抜きん出た性欲の強さと磨いたセックス技能を持ってしたら、一部の男達がきっと釘に見えたんだろう。勿論犯罪だが、甘い言葉と美味しい手料理で夢を見させ、最後は優しく眠らせてあげる。これが映画かコミックならダークヒーローである。お金も命も奪ったが、相手の尊厳はそこまで傷つけてないのである。私に真似出来ないということは解った。
2020/03/18
GAKU
何故美人でもない小太りの中年女性に男達は手玉に取られたのかと、当時マスコミは挙って取り上げていた。「木嶋佳苗」という加害者が、かなり作者目線のフィルターを通して書かれているのではないかと感じたものの、このフィクションを読む限りではそれなりに魅力のある女性だったのかとも思えた。ただし被害者の方々には申し訳ないが、こんな手口に騙されてしまう男達が同性ながら情けないと感じた。あまりにも女性慣れしていないうえ、彼らの結婚観そのものに時代錯誤を感じた。⇒
2017/04/25
いしかわ
この事件が起きて、ニュースで報道された時には 「この女性が結婚詐欺!?」と驚いた覚えがある。余程、被害者は女性と縁が無かったのか、と思っていたが そんな単純なことでもないのかもしれない。この本では、作者が木嶋の世界にどんどん誘われていく。焦りながら読み進めるが、読み終えたとき 私の頭に過る 「木嶋と過ごした日々を感謝してる人も少なくないのかもしれない」という思考に、自分でもゾッとした。
2014/03/25
ぷっくん
あっさり読めた。木嶋氏の男性を取り込むワザ、面白い笑。心のよりどころの無い男性は、コロっといってしまうのか?しかしすごい女性がいるものですね〜。男性からお金をもらって生きていこうと決めた時から、木嶋氏は徹底してプロとして仕事にしていたんではないかと私は思えてしまいました。
2017/01/25
明智紫苑
ある男性ジャーナリストは被告女性を「男を冒涜している」と批判したが、彼女が一番「冒涜」したかったのは「自分以外の全ての女たち」だったのではないかと思う(言うまでもなく、その代表は彼女の母親だ)。彼女にとって「男」とは単に、他の女たちに対して優越感を抱くための小道具に過ぎなかったのではないだろうか。 そもそも「普通の」異性愛女性だって、他の女性たちに対して優位に立つために「男」を必要としているのではないだろうか? まさしく「異性愛主義」をパロディ化した事件だと思うね。
2014/11/28
感想・レビューをもっと見る