怪談 (講談社文庫 や 60-3)
怪談 (講談社文庫 や 60-3) / 感想・レビュー
hit4papa
小泉八雲の『怪談』のオマージュで、舞台を現代に置き換えたミステリ仕立ての短編集です。夢オチか?・・・そして・・・など、謎解きよりも奇妙な味の方が近いでしょうか。この手の作品は、往々にして、スラスラ読めて、スカッと忘れしまうのです。そもそも、本家本元の『怪談』を、しっかりと読んだことがありませんしね。雪おんな、ろくろ首、むじな、食人鬼、鏡と鐘、と続き、本短編集のラストを飾るのは、ご存知「耳なし芳一」。ストーリーが本家本元の「怪談」をなぞっており、なおかつオチが効いています。本作品がマイ・ベストです。
2020/01/03
mocha
八雲の『怪談』を底本に、現代のミステリーに仕立て直した6篇。「雪おんな」女の情が怖い。男の誠意のなさはもっと怖い。「耳なし芳一」ビジュアル系バンドの“ヨシカズ”が“HEIKE”を歌うという設定にわくわくしたが、オチにちょっと肩透かし。以前同作者の『虎と月』『漱石先生の事件簿』を読んだが、元ネタとの距離感がとてもいいなと思う。
2016/02/27
KAZOO
またやってしまいました。出張に行くときにあまり本を持って行かないと、そこで本を買ってしまうのですがこの本はすでにハードカバーでもっていて2度目でした。時たまやってしまうのです。まあ内容は小泉八雲の「怪談」を換骨奪胎して別のものに仕上げていますが題名だけは同じもので現代に置き換えています。まあ楽しめます。
2015/05/23
アッシュ姉
小泉八雲の怪談をモチーフに、現代風に大胆にアレンジした柳広司版の怪談。リメイク技が冴え渡る逸品で、怖くはないが面白い。やっぱり柳さん好きだわと実感した一冊。雪おんな、ろくろ首、食人鬼など、どれも面白かったが、耳なし芳一に出てくるビジュアル系バンドの歌詞がツボで笑った。むちゃくちゃダサいようで、不思議とスタイリッシュ。柳さんの遊び心のセンスに脱帽。
2018/06/12
BlueBerry
短めで分かり易い短編集で読みやすくて良かったです。これから夏だからそうユー意味では時期的には合っているように思います。
2014/07/18
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