帝王、死すべし (講談社文庫 お 63-23)
帝王、死すべし (講談社文庫 お 63-23) / 感想・レビュー
🐾Yoko Omoto🐾
虐めを受けている子供の日記と言えば歌野氏の「絶望ノート」がまず思い浮かぶ。“日記を盗み読みする親”と“読まれていることを承知で書き綴る子供”の役割は同じながらもアプローチがまるで異なり折原氏らしさ溢れる展開。記述の繰り返しにややくどさは感じるが、相変わらずの怪しい奴だらけのストーリーには完全に翻弄された。そして主軸となるボスキャラ『帝王』の正体については「そ、そっちかあぁぁあ!!」と驚かされ、予想外の着地点にしてやられたり。実際の「てるくはのる事件」に奇妙な家族模様と友人関係がブレンドされた面白さだ。
2015/03/03
らむり
1999年に起きた京都小学生殺害事件がモデルのミステリー。ない脳みそをフル回転させて読んでましたが、予想外の真相でした。
2015/02/06
ミーナ
「このままでは『帝王』に殺されてしまう」いじめの標的にされている中3男子 野原輝久の日記で構成される物語。日記内で明かされていない帝王の名前。果たして帝王の正体は?- 「この人の本、おもしろいから読んでみなよ」という父からの薦めで女子高生時代にはじめて読んでみた折原一さん。だいぶ久しぶりに読んでみた。 実在の「てるくはのる事件」をベースにした物語。真相はまぁよかったのだけれど。長い。長すぎる。厨二病そのものの日記がリフレインされて延々続くところに辟易。
2015/01/17
kousei
気を抜けないから疲れている時は読めない叙述トリックの雄、氏の著作を久しぶりには読んだ。作中日記、アナグラム、文書の仕掛けに気をつけ、オチをどうするつもりかだけで、頑張って読んだけどどっと疲れた。物語が単調で伏線や練られた構成が活きていない感じちょっとマンネリな作風で読み物として楽しめなかった。
2018/08/01
トリプルアクセル
折原先生らしい作品だった。虐めの復讐を計画する息子、それを止めようとする父親や周囲の人々。それに加えて、「帝王」が誰なのかが最後までわからない。叙述トリックがあるとわかっていても、騙してくれる手腕は見事。今作も割とシンプルではあるが、意表を突かれた。もう少し短く書いても良かった気がする点が、少し残念。評価:70点
2017/05/13
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