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21世紀 仏教への旅 インド編・下

21世紀 仏教への旅 インド編・下

21世紀 仏教への旅 インド編・下

作家
五木寛之
出版社
講談社
発売日
2006-11-28
ISBN
9784062802024
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21世紀 仏教への旅 インド編・下 / 感想・レビュー

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Riopapa

ヒンズー教の闇の部分とも言えるカースト制と、それと戦ったアンベードカル博士。ガンディーがカースト制を当然のことと考えていたとは驚き。

2018/04/16

カツドン支持者

旅の末、ブッダ涅槃の地クシナガラにたどり着く五木さん。この旅によって強く感じたのがブッダの持つ現代性、社会性そして人間性であったという。極めて倫理的な教えを説く一方で、人を差別したり争ったりしてはいけない。自然や生き物とも共生していこうという優しさや思いやりの心を持つブッダ。利他的思想、言い換えれば大乗仏教的要素をブッダ自身も持っていたのだ。その事を感じブッダへの共感と尊敬を強くする五木さん。このシリーズを読むと、仏教の持つ凄みというものを感じずにはいられない。

2018/01/25

saga

ブッダの最後の様子がわかりました。弟子のアーナンダのその後が気になった。近代に活躍したアンベードカル博士を知りました。

2017/02/11

シノッツォ

大パリニッバーナ経をもとにした中村元の『ブッダ最後の旅』の物語と合わせて、ブッダ入滅の地へと向かう下巻。仏教関係の記述も面白いが、本書で触れられているアンベードカル博士とインド憲法制定のことが興味深い。博士はカーストの階級外の不可触民であったからこそ、インド憲法起草の際に身分差別を政治の面から批判し、それまでの慣習と化してしまったカースト制に対して問題提起を行ったのだと思う。自国を国際社会の一員とするため国家の理念が必要だったのかもしれないが、悪慣習に対する反省と教訓としての憲法と見れば刺激的だった。

2018/02/10

すうさん

「仏教への旅・インド編」の上巻と違い、インドの旅行の紀行文というより、ブッダの旅の終わりを、中村元訳「ブッダの最後の旅」からの文章をうまく使って物語風に描いた。五木寛之が、まさに現地に行くことで、インドという国の風土を感じながら、歴史を飛び越えて人間・ブッダに対峙している。私も仏教は、人間存在を超絶した偉大な宗教であるとは思っていない。あくまで四苦八苦に満ちた人生で、自らの煩悩に苦しみ悩み、それでも生きていかねばならない、生きるための哲学書または指南書だと思っている。仏教は僕の人生にも深く根を張っている。

2016/02/23

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