21世紀 仏教への旅 日本・アメリカ編
21世紀 仏教への旅 日本・アメリカ編 / 感想・レビュー
tecchan
「日本人のこころ」「百寺巡礼」に続く著者の日本人にとっての宗教を考えるシリーズ。インド、中国、朝鮮等を経て、日本、アメリカを巡る最終巻。宗教対立による紛争が頻発、そして、精神的救いを求める人々が世界に溢れる現代において、宗教、特に仏教には大きな役割を果たすことが期待されているのではなかろうか。
2016/01/06
すうさん
五木寛之の仏教の旅は、インド、ブータン、中国、朝鮮をへていよいよアメリカへ到達した。そこはキリスト教の国であり、仏教の素地もない国。また9・11の直後でイスラム教への憎悪が燃えていた状況だった。その中で仏教を知らない人との対談や反対に異国でそれを広めようとしている人たちとの対談が本当に興味深かった。私はこの本を読んで、仏教が宗教ではなく、生きるために哲学だと痛感した。特に親鸞の「悪人正機」説や「他力思想」が、この混迷を続けるアメリカにとって、いや世界のすべての紛争地の人々にとっても知ってほしいと思った。
2016/03/08
デントシロー
9年前にインド編上下巻、朝鮮編を読んでたが、続編3巻を今回で読み上げた。作者が言う他力は人間ではどうしようもない人生の運命、宿命は理解できる。「天は自ら助すくる者を助く。」という諺があるように何かの目標に向けて努力するものに自分自身には理解できない力で運命、宿命が開ける。共感できる。他力で犯罪に巻き込まれたり犯したりする場合の解釈も同様であることは理解しづらい。2500年前にインドで起こった仏教はアジアの東には伝搬したが西にはなぜ伝搬されなかったのか、とくにヨーロッパに布教されなかったのはなぜだろうか?
2015/07/31
denken
本書の核は他力。そんな経験ないからやっぱりわからん。日本編は親鸞編。空っぽだった親鸞像が気楽に満たされた。アメリカ編はTARIKIへのアメリカ人の共感や嫌悪とか。仏教の可能性への言及は政治を甘く見ているのではないかと危惧した。
2010/02/20
こっこ
親鸞と他力思想
2007/11/21
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