里見八犬伝 (21世紀版・少年少女古典文学館 第21巻)
里見八犬伝 (21世紀版・少年少女古典文学館 第21巻) / 感想・レビュー
kagetrasama-aoi(葵・橘)
栗本薫氏バージョンの「里見八犬伝」。滝川馬琴の「南総里見八犬伝」の現代文の抄訳です。日本の伝奇小説の原点と言えると思います。栗本氏の生き生きとした語り口が華やかな楽しい読み物になっていて、飽きさせません。“芳流閣の場”辺りまでがメインです。犬塚信乃と犬飼現八が屋根の上で決闘するあの場面です。原作がとても長いので、六犬士が廻り会うまでの抄訳、その後はざっと粗筋で終わりまで。全編栗本氏訳で読みたかったです。学生時代、原文で読みましたが流石に今はそんな元気無いし(^o^)。図書館で全訳本探して読もうかな。
2020/07/29
りんご
江戸時代の読本作家・曲亭馬琴先生の「里見八犬伝」!ファンタジーもののご先祖さまって感じ。ごく導入部のみだが、じゃんじゃんイベントが発生する。少年少女向けに書かれており読みやすい。現代語と言いつつ「あなや」「ままよ」などの言い回しが楽しく、思わず音読したところ、どの文章もテンポ良く、講談師気分が味わえました。
2020/06/29
ちゃま坊
物語の舞台は室町時代の関東。書いた馬琴先生は江戸後期の人。水滸伝やドラゴンボールで思い出すおなじみの古典。国芳や芳年の浮世絵展ではよく題材になっている。文:栗本薫 さし絵:佐伯俊男 監修:司馬遼太郎、田辺聖子、井上ひさし この古典文学館シリーズ、昭和世代にとってはなんという豪華な執筆陣だろう。図書館の児童書コーナーにあるのだが、新品同様で今の子供たちにはあまり読まれていないようだ。芳年を思わせるちょっとグロいイラストが良い。
2019/05/25
マツユキ
児童書で『里見八犬伝』。お話はなんとなく分かる。滝沢秀明さん主演のドラマを見たような…。 里見家の伏姫、八房の物語。飛び散った八つの文字が刻まれた、八個の玉の行方。出会う犬士たち。 長い長い物語の冒頭部分なんですね。まだ全員揃っていない。それでもかっこいい犬士たち。小文吾、できる。エピソードが次々と。子供向けで、あっさりだけど、しっかり。ここで終わりなんて~。他の『里見八犬伝』も読んでみよう。 『足利の血脈』を読んでいて、時代背景が分かりやすかったです。ありがとう。
2021/04/14
金平糖
桜庭一樹さんの「伏」を読み、少しでも原作に触れたいと思ったのですが、長いし古文も苦手なことから児童向けの作品の方が私のニーズにあっていると、探したところ本書を見つけました。訳者が栗本薫さんだったので間違いないだろうと選び、大正解。 『おはなしとして一番はなやかで面白い「芳流閣の場」の前後までを中心として小説としてまとまったものにしあげることを目的にし、残りの部分は「あらすじ」としてつけることにしました』と「あとがき」に記されています。充分に面白く一気に引き込まれました。
2011/05/10
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