花物語 (講談社BOX)
花物語 (講談社BOX) / 感想・レビュー
とら
セカンドシーズン第三弾。アニメの方は時系列が違うので最後にやるらしい。この先の物語を読んでいないので何とも言えないけど、やはり語り部が違うというだけで作品の印象もがらっと変わるので、何が起こっても新鮮なのだ。でもこれをアニメにするとなると、少し困る場面があるよね笑 もちろん蠟花が独り語りしている場面の事である。これ、西尾維新作品ならよくあることだし、むしろ面白い。でも例えば戯言シリーズがアニメ化、と考えた時にやはり難しいよなあと昔思ったのはこういう場面を危惧しての事だった。上手い事頼みます、シャフトさん!
2013/09/23
くろり - しろくろりちよ
<物語>シリーズ六作目。収録は「するがデビル」。※ネタバレ注意※先輩が卒業して、神原が残された高校生活。忍野扇の情報から、神原は自ら怪異に近付いて…それは悩みの相談を受ける「悪魔様」もといバスケ時代のライバルで、足を故障した少女。彼女は悪魔のパーツを集める。死んでいるにも、関わらず。神原は…複雑だったけど、戦った。強いんだ、メンタルが。にしても真面目で真面目過ぎて吃驚!当然百合パートで来るかと思いきやまさかの…!これもこれでよかったけれどっ!卒業して行った彼らが成長してるのは…ちょっとだけ寂しいかな。
2012/03/05
ぺぱごじら
『神原駿河』は物語シリーズで一番異色な「普通さ」を持つ人物で、だから妙に怖く『するがモンキー』はあの物語では一番読まない話でした。そんな「普通の子」駿河が出会った怪異の話。包帯に巻かれた左腕は自分の業。折り合って生きていくと決めたのに、それを謂れもなくいきなり「ひょい」と取り上げられた時、駿河はどう考え、その事実にどう向き合うのか。阿良々木先輩の前では散々ハチャメチャキャラを「演じた」彼女の、地がよく出た物語。『偽物語』で張られた伏線がきれいに回収されていて、あの物語の意味合いもきっちりと着いた物語です。
2011/04/02
ひめありす@灯れ松明の火
あららぎさん語りではない物語シリーズ。 女の子が視点になると、話が急にまともに見えてしまう。羽川さんが主人公だった時も思ったけれど、 改めて、語り手によって物語って全然違うんだなあ、と思った。 それゆえに「語り」であり「騙り」なのでしょうね。 特殊な性癖(?)を除けば、神原さんは本当に『真面目』で『普通』の女の子だ。 母親の言うことも、周囲の人のことも、怪異のことも、生真面目に受け止めて、その上で考えているんだろうなと思います。 小説、としては十分面白いけれど、やっぱり掛け合いが読みたいなあ。
2011/04/03
645
語り手は神原駿河。ライバルとの邂逅やバスケ1on1対決での決着など所謂「青春小説」的な描き方がなされた。今まで変態“キャラ”として描かれてきた彼女の本当の姿・精神が明かされる様な内容で、個人的には彼女がより好きなキャラになったな。思春期における母親に対する葛藤というのは誰にでもある、この話はキャラ付けされた彼女から等身大の神原駿河へと変わる意味合いも有ったのかな。物語シリーズには珍しい清々しい読後感。それにしても、貝木との焼肉場面は面白かったなぁ、一番の見所だろう(笑)貝木に人間味が感じられたのが良い。
2013/05/09
感想・レビューをもっと見る