海の王子 (講談社青い鳥文庫 275-1)
海の王子 (講談社青い鳥文庫 275-1) / 感想・レビュー
瀬戸晴海
海幸と山幸の伝説をベースにした物語。神様や霊の存在があたりまえだった時代。少年山幸の和を求めた生涯が描かれていました。 あっという間に立派な王になっていく山幸の堂々とした態度と言葉に、少々うっとりしてしまいました。 佐竹先生のすばらしい挿し絵によって、さらに世界観に引き込まれます。豊玉姫めっちゃ美人や……。 もうちょっと山幸の心情が描かれていて、人柄が読めてもよかったかなとは思いましたがじゅうぶん楽しかったです。 アマテラス時代のあの神様や、吉備のあの伝説がふわっと書かれていてにやにやしました。
2017/05/21
にま
日本の神話をもとにした山幸と海幸のおはなし。こういう作品が青い鳥文庫に入って、子どもたちの目に触れることはとてもいいと思います。
2009/07/15
りー
古事記の火遠理命・火照命に題材をとった物語。作者初の児童文学だそうです。小学校高学年くらいが対象かと思われます。平易でありながら、考古学的な背景も視野に入った、深い内容でした。「物語としては分かり易すぎる」というのが正直な感想ですが、リズミカルで流れるような文章と各所に挿入される「うた」は素晴らしい。大人が背景を知って読むと更に楽しめる物語だったと思います。幼いとき、潮満珠と潮干珠を想像してワクワクしたのを思い出しました。
2018/06/24
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