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経済成長という病 (講談社現代新書 1992)

経済成長という病 (講談社現代新書 1992)

経済成長という病 (講談社現代新書 1992)

作家
平川克美
出版社
講談社
発売日
2009-04-17
ISBN
9784062879927
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経済成長という病 (講談社現代新書 1992) / 感想・レビュー

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KAZOO

リーマンショック前後に書かれたさまざまな評論を1冊にまとめたもので、書かれたときから時間は立っているもののこのような考え方があるという点では参考になりました。経済学者ではなく実業家の筆者ですが、日本とアメリカを行き来していて現場をよく見られていると感じました。先進国単独では、人口減少などで経済成長の陰りが見えている国が多いわけですが、その成長という考え方について問題を指摘しておられています。

2018/07/08

KAKAPO

平川克美さんの本は'11年に『ビジネスに「戦略」なんていらない』'20年05月に『路地裏の資本主義』を読み、親しみを感じていたが、この本は、あとがきに「それぞれのタイトルが付された文章には(中略)具体的な結論も処方箋もないじゃないかと言われれば、すいませんと頭を下げるしかない」と書かれているように、相互の因果関係やファクトが弱く意見も通り一遍で魅力に乏しい。私にとっての唯一の発見は、人口減少が社会の適正人口への自然回帰であるという考え方だけであった。'09年の本に、けちをつけても仕方がないんですけどね…。

2020/07/30

tetsu

★4 派遣労働者解雇の問題や企業倫理の問題など示唆に富む内容が多い。 主題とは関係ない話題なども収録されており著者を知る上では参考になるかもしれないが、経済成長の限界という視点で一貫した方がより分かりやすく、インパクトがあったかも。

2018/03/02

imagine

新型コロナウイルスによる経済停滞が始まりそうなので長年の積読状態から召喚。リーマンショックを受けて書かれているため刊行は10年以上前だが、タイトルの問いかけは今なお充分に有効だろう。私達は慣れ親しんだ思考の惰性に囚われるあまり、社会の発展プロセスの一つに過ぎない経済成長を作り出そうとする呪縛から逃れられない、とする主張には大いに首肯。他にもグローバル化とグローバリズムの違い、秋葉原連続通り魔事件への考察などは、2020年の今読むと著者の先見性を感じる。

2020/03/24

baboocon

リーマン・ショックやそれと共に起こった世界的な不況が起こった原因をあれこれ分析する本は何冊も出ているが、この本はそうした原因の追求ではなく「内的な必然」を考える、つまり社会のメンバー全体が一連の「事件」にどこかで加担してきたことを確認する本だと言えるかも知れない。社会のあらゆる問題への処方箋が経済成長という言葉でまとめられることへの疑問の呈示。人口が減少し、経済が均衡するのは原因ではなく結果ではないか。経済が右肩上がりを止めた後の社会の作り方を考えるべきではないか?そういう視点を与えてくれる本。

2011/04/23

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