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消費税のカラクリ (講談社現代新書 2059)

消費税のカラクリ (講談社現代新書 2059)

消費税のカラクリ (講談社現代新書 2059)

作家
斎藤貴男
出版社
講談社
発売日
2010-07-01
ISBN
9784062880596
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消費税のカラクリ (講談社現代新書 2059) / 感想・レビュー

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mazda

この本を読むまで、ずっと消費税を「払って」いたつもりだったが、一消費である自分は1円も払っていなことを理解した。で、本来払うべき小売の人たちも、消費税分を価格に転嫁できない状況でも、問答無用で払わされる構図がよくわかった。近年、消費税は税金の中で最も滞納の多い税金らしく、つまりは税率が上がっても必ずしも税収は増えないことが予測される。さらに、輸出を生業とする大企業は消費税の還付を受けており、税率が上がればさらに還付金が増える可能性がある。こんなこと、絶対間違ってるでしょ?

2013/10/29

ハチアカデミー

B+ 日本人の誰にとっても一番身近な税金である消費税が、消費者の懐だけの問題ではないことを明らかにする一冊。下請け会社が消費税を請求できずに自ら背負い込み、個人商店が大手スーパーとの価格競争に負けないために身を削る、そして非正規雇用者には消費税がかからないことを理由に正社員を減らす… これは、儲けることができておらず、大して納税していない会社・店はつぶれてよいし、エリート以外は安定など求めず経済にとって都合の良い蟻になれということか。あるところから取るのではなく、取れるところから取るとる仕組みなのだろう。

2012/12/22

さとむ

2010年発行だから新書であって、新書でない。でもカラクリがチンプンカンプンな僕にとってはピッタリ。どうして経団連は消費増税に賛成なのか、中小企業はどう影響を受けるのか、支払ったお金はどう納められるのかなど、これまでの疑問はいくぶん解消された。けれども、こんなんでいいの? 本当に増税って必要なの? 誰が喜ぶの? 体制って何? といった新たな疑問が次々に浮かぶ。企業にも、家庭にも、個人にもやっぱり+3%って大きいよ。どう考えても、納得感が得られないんだよなあ…。

2014/03/05

FFFT

消費税は「滞納」が余りにも多い… 「消費税 滞納」で検索するといろいろな話が出てきます。つらい話が多いです。この本を読んでなぜそんなことが起こるのかわかりました。 消費税の実態は世間的にどれほどの理解がなされているのでしょうか。消費税増税は仕方ない、北欧では消費税率が高い分福祉が…などという意見も多くありますがそれは盲目的になってはいないか。消費者目線だけではなく中小企業の視点でも考えた上での見解か。こういう本を読んでから議論したほうがいいと思いました。

2011/09/16

coolflat

“消費税の納税義務者は消費者ではない”この文言は消費税の問題を突いている。そして消費税は国税滞納額ワースト1だということ。このカラクリは。2章は、中小企業が消費税を価格に転嫁できない現状の実例を、3章は、税務署の厳しい取立ての問題、輸出戻し税の問題を、4章は、派遣会社の設立と閉鎖を繰り返す手法(消費税法には、資本金が一千万円に満たない法人は、設立後一年間は売上高に関わらず、納税免除されるという規定がある。それを悪用する手法)を。これらは非正規労働者が増える構図と密接に繋がっている。消費増税は負の増幅装置だ

2012/06/15

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