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ほんとうの親鸞 (講談社現代新書 2150)

ほんとうの親鸞 (講談社現代新書 2150)

ほんとうの親鸞 (講談社現代新書 2150)

作家
島田裕巳
出版社
講談社
発売日
2012-03-01
ISBN
9784062881500
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ほんとうの親鸞 (講談社現代新書 2150) / 感想・レビュー

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巨峰

なんちゃって門徒の私がはじめて自発的に読んでみた親鸞上人の本。全体的に平易に書かれており、浄土真宗の教えがどこからきたのかよくわかった。凡百な私は、法然、親鸞という偉人から、その教えをただ受け、信じればいいのだ

2012/03/21

三上 直樹

お盆だけに宗教にかかわる本をと思って手にしたのが、宗旨替えする前の浄土真宗の祖・親鸞の実像を宗教学者・島田裕巳が明らかにした一冊。どこまでも法然の弟子であろうとした親鸞が、信者や子孫のせいで宗祖とされたところに間違いがあったというのには得心がいきました。

2017/08/17

telephone

親鸞に関する通説について、資料的な根拠を丹念に追っているため、学術書のようだ。読むのに忍耐力が必要。本書の主張的なものは、最後の数章やあとがき、おわりに、等に書かれている。私なりに要約すれば、親鸞は宗祖となるつもりはなかったが、後に続く者が神格化し浄土真宗が誕生した。これは、キリスト教やイスラム教にもあてはまる構図である。といったところであろうか。

2014/01/04

新井徹

知識人が思想家として評価する「歎異抄」の親鸞、血族によって継承されてきた特異な「本願寺中心史観」の中での親鸞、著者は作られた親鸞像の真実に迫ろうとする。しかし実のところ、足跡や言動を辿る史料はまったく残されておらず、「親鸞は実はこうだった!」という新事実の提示ではなく、「すごいって言うけど証拠はないよ」レベルに留まっている。著者も言うように宗教におけるカリスマは当人ではなく後に続く人々によって神格化されるのだ。であれば、親鸞自体ではなく様々な人々の願望の投影である親鸞像の比較検証のほうが面白かったのでは?

2012/05/15

マープル

「浄土真宗という宗派は本来、誕生すべきではなかった。宗祖とされる親鸞の実像を追っていくと、その感を強くする。親鸞自身には、新たな宗派を興そうという気持ちは微塵もなかった。親鸞はただ、法然の説く専修念仏の教えに忠実であろうとした。正確に言えば、忠実であろうとして最後まで揺れ続けた」(P.240)と過激な言葉も出てくる、これまでの一般的な親鸞像に修正を迫る力作。『歎異抄』は蓮如によって禁書扱いにされ、広く読まれるようになるのは明治以降(!)で、その『歎異抄』が演出的によくできていたために現在の親鸞像が生まれた

2012/04/02

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