自己愛な人たち (講談社現代新書 2160)
自己愛な人たち (講談社現代新書 2160) / 感想・レビュー
ネギっ子gen
「まえがき」で、<おそらく自己愛は人間に特有の複雑で厄介な要素だろう。人間のグロテスクさや気味の悪さも、自己愛の歪みが大きく関与している可能性が高そうに見える。そんな予感を頼りに、手さぐりで本書を綴っていった>と。自身の体験や臨床から、そして文学作品まで、自己愛にどうにも折り合いがつけられない困った人たちのエピソードを通して、自己愛について話が展開される。特に「緘黙」という小説作品がある著者らしく、いろいろな小説の引用がありました。吉行淳之介の妹、吉行理恵の『記憶のなかに』に惹かれました。読みたいです。⇒
2022/06/14
Emperor
自己愛に浸る(少し切なくも)イタイ人たちを、精神科医の視点から分析。ちなみに、著者の愛猫の名前は「なると」くん。「ナルシスト」の略だという。
2017/01/25
もちもちかめ
精神科医や心理学者のエッセイより、ちゃんと専門書や論文を読んだ方が時間の無駄にならないって分かってるのに。うーん。難しい。
2017/05/28
my
自己愛の反対語は死。確かにそうかもしれない。読みながら「これ自分っぽいな」なんて思うところもあったり、でもそれも自己愛なのか?いろいろな例を持ち出しさっくり書かれていて読みやすかった。
2014/10/12
Nobu A
同著者の「精神科医は腹の底で・・・」がとても面白かったので期待を込めて購入。期待値が高すぎたか、残念ながら期待外れ。まず、自己愛の定義付けから多側面云々と定まらず。スタート地点がグラつけば、それに続く叙述や考察も当然焦点があやふやなのは必然。構成も第1章「自己愛に似たもの」から最終章「持て余す自己愛」まで解決型でもなく、自己愛を表現した小説や患者を匿名で引用して終始雑感を述べている印象が否めない。誰にでもある自己愛。第3章「折り合いをつける」は自己投射出来、興味を引くものがあったが、全体的には今一つ。
2019/01/20
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