明日、機械がヒトになる ルポ最新科学 (講談社現代新書 2370)
明日、機械がヒトになる ルポ最新科学 (講談社現代新書 2370) / 感想・レビュー
harass
創作の話を聞かなかったこの作家がルポを書いているとはと驚き借りる。2014年ごろからの六人の日本の最新技術の第一人者に話を聞いていく。SR(代替現実)、3Dプリンタ、アンドロイド、AI、ヒューマンビッグデータ、BMI(脳波マシンインターフェイス)、幸福学。 アンドロイドの石黒浩のキャラに驚く。常識を覆す身の蓋もないことを普通に語る彼らに唖然とする。慄然としながら軽く語られる事象に驚きつつ読み進める。前野隆司『受動意識仮設』80年代のリベットの実験結果、意識は行動の0.5秒後に発生する…… 自由意志って……
2017/06/23
白玉あずき
読んでも読んでも読み切れない。あまりに内容が濃くて深すぎ。藤井直敬氏や石黒浩氏等、錚々たるメンバーへのインタビュー。「人間性とはなにか」「知性とはなにか」ついには「生物と機械に違いはあるのか」という疑問にはまって何日もぐるぐるしています。実際「生物」の定義自体もいい加減なものだし。科学技術の最先端はついにここまで来たのか、という感慨。どんどん知りたい事、読みたい本が増えるという点で良書といえます。ITの研究が逆説的に人間の脳科学の研究を進めるという面白さは知ってはいたが、
2017/09/07
ゆみ
人工知能に怯える人は結局、「誰にでもできる仕事しかしていない」という言葉。そうなんだ、そうだ。わかる、わかりますよ。私めっちゃ怯えてますもの。でも、気の合うロボットに出会えて、コンビ組めたりしたら仕事も生活も楽しいかもしれないと思わせてくれました。ただ、完全に操られてるのは私、なんだけど。「大丈夫ですか?」「覚えてますか?」とか「最初から説明します」とか・・完全に介護支援だね、トホホ(/_;)
2017/02/25
Tui
刺激的で、かつ気持ちのいい読書だった。機械とは?人とは?その答えを探しに、最先端の研究者と重ねた対談。そこで語られる言葉は、とても不思議な味わいだ。テクノロジーの話が、次第に宗教や哲学の風味を帯びてくる。おのずと「では人とは?」という根源的な問いに向かうのだが、その探求から明らかになってくるのは、人の唯一絶対性ではない。逆だ。機械と人との境界線が曖昧になるばかりなのだ。この二つ、私たちが思っている以上に相性がいいのかもしれない。語られる言葉に心をぶん回されっぱなし。何かに悩んだときに読むと、効きます。
2017/02/28
*
「機械が人間になる?」という入り口から、「人間って機械じゃん!」という出口に辿り着く...と受け取っても過言ではない、示唆に富む本。著者をはじめ「自分は心が希薄だ」という人たちも出てくるが、それこそ本能が生き残るためにプログラミングした「特殊な自意識」かもしれない▼「バイオエレクトロニック医学」が発展すれば、自分の心身の不調をコントロールできるようになる、具体的に言えば、自分の鬱を自分で治せたりもする!?という見識は面白かった。
2018/07/05
感想・レビューをもっと見る