幸福の哲学 アドラー×古代ギリシアの智恵 (講談社現代新書 2406)
幸福の哲学 アドラー×古代ギリシアの智恵 (講談社現代新書 2406) / 感想・レビュー
esop
人間は対人関係の中でしか生きる喜びも幸福も感じることはできない/人は幸福に「なる」のではなく、もともと幸福で「ある」のだ/アドラーーーあらゆる悩みは対人関係の悩みだ/人生の意味はあなたがあなた自身に与えるものだ/何が与えられているかではなく、与えられているものをどう使うか/幸福であるためには、自分に価値があると思い、対人関係を避けず、対人関係の中に入っていかなければならない/今ここを生きればいい
2024/08/30
西
成功すれば幸せになれる、競争に勝てば幸せになれる、求めているものを手にいれれば幸せになれる…。そんな考えでここまで来てしまったが、幸福は“なる”ものではなく、既に幸福で”ある”ことに気づくことが大事だと気付かされた。意識なく寝たきりの人も、ただ存在するだけで周りに貢献していて、それゆえに幸せであるということ、理想論過ぎて実践が難しいとも思うが、真理であるとも思う。自分の生き方がブレないように何度も読み返したい
2017/02/05
KAKAPO
>人間の価値を生産性で見るようになったのは、人をものと見るようになったからである。「ものと見る」というのは、人を何かのものを生産する機械のように見なすことだ…岸見先生の言葉に、幸福感を感じにくい現代社会の病が見え隠れする。傍から見たら恵まれているようにしか見えない人でも「今より豊かに、より幸せに」と、他者との関係の中で常に競争を強いられ続けているような時間の中で暮らしているのではないだろうか?たとえどんな状況にあっても、ささやかな幸福以外に幸福はない。どうしたらそれを素直に感じることができるのだろうか?
2017/03/25
ちさと
幸福と幸運は違う。幸運に依存した幸福は失われやすい。幸福と成功は違う。成功は幸福を担保しない。岸見先生が自身の人生を見つめて考えた幸福論の哲学です。岸見先生の言う「自分の幸福よりも優先しなければいけないものはない」という言葉には勇気付けられます。だけどもしその幸福が誰かの不幸に繋がる可能性があるなら、現実には、道徳は優先順位の筆頭でないと正面切って反論する事は難しい…。とりあえずは「いま幸せだな」と感じる時間が少しでも増えたらいいな。
2018/10/04
江口 浩平@教育委員会
【哲学】岸見先生が説く、生き方指南の書。対話形式だった「嫌われる勇気」「幸せになる勇気」は登場人物の性格が気になって読みにくかった分、本書はすんなり入ってきた。幸福であるために必要な責任を果たすには、問題から目を背けず、対人関係の中にも進んで入っていかなければならない。という箇所から、これまで仕事での対人関係が悩みのタネだったが、楽になろうと思って逃げれば逃げるほど苦しくなってきたことを思い出した。幸せであるためには、どう思われるかを気にせず、自分で自分の価値を認められることが大切だと学んだ。
2017/03/27
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