未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書 2431)
未来の年表 人口減少日本でこれから起きること (講談社現代新書 2431) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
今後、段階的に進んで行く人口減。そして加速度を増す老齢化。これらは避けることのできない日本の未来像である。本書はそのことに伴う危機的状況を警告する。原宿が巣鴨のとげぬき地蔵通りのようなシルバー街道になる、などは笑って済ませるが、街のゴーストタウン化や医療崩壊など真の危機があらゆるところに噴出する。著者は解決策も提案しているが、その中の一つに老齢の定義を現在の65歳から75歳にというものがある。たしかにそうすれば、一気に解決するかもしれない。しかし、元気に働けて充実感を得られる人はいいが、一方で⇒
2020/10/06
鉄之助
世界最速で「超高齢社会」に突入してしまった日本。「おばあちゃん大国」、「老老介護」、「認認介護」(認知症の高齢者が認知症の高齢者を介護)など暗い話ばかりが延々と続く。これが、近未来の日本の真実、「未来の年表」なのだ。実態が具体的統計などで裏打ちされている。肝心な処方箋で、おもしろかったのは、「低家賃の高齢者住宅」を国などが整備する。新天地で青春を取り戻す。「知の巨人村構想」など。いづれにしても、国や地方自治体を当てにせず、いかに元気で生き抜くかが、勝負だろう。
2024/01/06
mitei
この国が将来直面するであろう問題に真っ向から取り組んだ一冊。と同時に今の若者が確実に遭遇するであろう問題で興味があった。たしかに周りを見ても年々子供が居なくなって高齢者が増えて来ているように感じるし、人口も減って来ているなぁと言うのも感じる。この問題に完全に対応しようと思うと、著者の言う通り長い目で政権が変わろうと対策部門が必ず必要と思うし、若い人が入らないといけないと思う。中々難しいなぁ。
2018/04/10
hit4papa
様々な統計数値から今後の日本を予想するものです。年表としてあらわしていて、「2039年深刻な火葬場不足」、「2115年日本の総人口5055万5000人」といったように、読み進めると衝撃的を受けてしまいます。少子高齢化の弊害として、労働の問題、大学の問題、企業経営の問題等々を取り上げていて、数値があるゆえに強烈な説得力があります。深刻な将来に向けて、著者の提言に興味深々です。コンビニに代表される24時間のサービスを享受するのを諦める、街をコンパクト化して人々の暮らしを集約するといった処方箋は共感できました。
2018/08/20
ehirano1
2017年に刊行で2023年の今になって後出しジャンケンみたいな感じで読む羽目になりましたwww。概ね予想は的中といったところですが、やはりコロナだけは予想外(害)のファクターでしたね。そして、コロナこそがゲームのルールチェンジをもたらすスイッチになったような感があります。だけど、そんなこんなも人類はきっと乗り越えていくんだと信じたいです。
2023/08/02
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