完訳グリム童話集 3 (講談社文芸文庫 クA 3)
完訳グリム童話集 3 (講談社文芸文庫 クA 3) / 感想・レビュー
Pustota
ついに読み切った。思ったのは、童話というのはやはり願望なんだということ。正しくあれば報われて欲しいという切な願いから、怠けて暮らしたいというものまで。逆にそれは現実では叶えられないことだったのだろう。世界の理不尽を乗り越えるために神話が生まれて、それでも掬いきれないところに童話があるのではないか。解説で訳者は、近代的な「努力して成功する」という価値観を相対化するものとして童話を挙げている。それは確かにそうだが、加えて現代は童話の時代よりは「マシ」なんだと、神話と童話を失った我々は思っていいのかもしれない。
2020/03/31
鳩羽
「しらゆきべにばら」ってこんな話だっけ。「星の銀貨」は銀貨ってところが絵的にも精神的にも美しいと思った。神様の、というかキリスト教の思想が習慣として徹底されてくると、話がすっきりして読みやすい。「ガラスの柩」でピストルを撃つお姫様が出たところに時代を感じた。
2010/10/09
小高まあな
懐かしかった!しらゆきべにばら のアニメが子供の時すごく好きだったのを思い出した。今読むと不条理なことがたくさんあるけど、そこがまた良い。
2010/08/05
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