対談 文学の戦後 (講談社文芸文庫 あR 1)
対談 文学の戦後 (講談社文芸文庫 あR 1) / 感想・レビュー
無識者
私のコンプレックスとして「時代についていけないが、それと同時に過去に遡って知識を蓄えることもできない」というのがある。だけれどもそれでいいのだということがこの対談の中で感じた。自分にはその時代のひとっちの固執するところがよくわからない。敗戦・終戦をどうとらえるかとか、(現在ではもう権威が失態している中で)日共がどうであるとか…。その時代に生きていない人にとっては難しい気がする。
2016/11/19
わんにゃん
「そもそも降伏という観念もないのに、無条件降伏という観念があるはずがない。だから、本当はポツダム宣言受諾による条件降伏だ、って江藤さんがいったって、日本人自身に条件降伏なんて観念はありゃしない。だから、そういうことさえ知らないで敗戦を解放と幻想したのはとんでもない間抜けで、そいつらの文学は全部徒花だったといったとしても、日本人にはそういう観念がないのがあたりまえだった。」引用は前半だけど後半が興味深かったな。知らない感覚で。
2022/02/21
v&b
作名のみあとでメモ。おそらく読みやすいと思う。日本のではないが、『収容所群島』がピックアップされている。対比として『死の棘』、案外酷評されていて苦笑も、巻末に鮎川信夫が挙げている。
2017/11/27
mizu
江藤淳批判の部分などは特に興味深く読みました。戦後文学を通し、日本にとっての戦後とはなんだったのか、また戦後とは今とどう続くものなのかを考える良いきっかけを与えてくれるように思います。解説で高橋源一郎さんが述べているように若者(私も若者ですが)にこそ必要な一冊であるように感じました。
2015/04/01
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