最後の酔っぱらい読本 (講談社文芸文庫 よA 14)
最後の酔っぱらい読本 (講談社文芸文庫 よA 14) / 感想・レビュー
mawaji
小沼丹のエピソードにあるように、私も若い頃は記憶を無くすくらい酩酊したこともありましたが、それはやはり身体的にも社会的にもたいへんキケンなことであって、笑い話で済んだ昭和も遠くなりにけりといった感じです。徳川夢声の停酒のススメはいろいろと参考になるお話でした。「飲まざるを得ない時は、いつでも飲む、このイツデモ飲ムという考え方が、私の停酒期間を長からしめているのであろう」 吉行淳之介が酒席ののち国電の駅までの道で一緒に歩いていく道すがら接吻したら横面を殴られたという女給さんとは武田百合子のことであろうか…。
2021/07/17
ken
酒をめぐる人情劇は時代を問わず、そして酒飲み達の愛すべき醜態はいつの世も変わらない。「酒を飲まない人間は、酒を飲む人間の半分しか人生を楽しめない」という井上光晴の言葉に共感するのは、酒飲みの自己弁護の延長なんだろう。本書は酒を飲みながらちびちび読むのが良い。 吉行淳之介編集の酔っ払いのためのバイブル、最終版。
2015/11/18
OHモリ
●「酔っ払い読本」は吉行淳之介編集で前2巻があってこれで最終巻。図書館にあるのがこの巻だけだったので最終巻からになった。吉行淳之介は岡山出身で同郷の有名人。 ○「もう一杯という名のお酒」とか「もう勇気は品切れか。では酒場で仕入れるとしよう」●みたいな映画の名セリフや漢詩、佐藤春夫の詩よりも・・・生々しい酔っ払いのエピソードがうれしい。なーんだ昔から有名人や神父さんだって同じなんだと安心する反面、種田山頭火が言っていたように味わうためでなく酔うための酒はやっぱいかんのだろうなぁと反省させられたが今宵も・・・
2016/01/11
Kami
お酒にまつわるエッセイ集。
2015/02/01
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