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フロイトとユング (講談社学術文庫 2207)

フロイトとユング (講談社学術文庫 2207)

フロイトとユング (講談社学術文庫 2207)

作家
小此木啓吾
河合隼雄
出版社
講談社
発売日
2013-12-11
ISBN
9784062922074
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フロイトとユング (講談社学術文庫 2207) / 感想・レビュー

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獺祭魚の食客@鯨鯢

 フロイト、ユング、アドラーらは無意識が人間の行動に様々な影響を与えることについて「哲学」しました。  神を否定したのが個人主義(自由思想)が近代合理主義の始まりでした「考える葦」も災厄の前にはとても弱い存在。 「今、ここ」でしか生きられない動物たちの方が逆に幸せな場合もあります。  どんな不幸があろうとも、その理由をしっかり考え「認識」するだけで不安感は少なくなります。  個々人がそれぞれと神(大いなるもの)と真摯に向き合うことで心の平穏を得られるなら宗教でも哲学でも構わないはずです。  

2020/05/06

夜間飛行

老年まで母性に縛られたフロイトが女性に対して禁欲的だったのに比べ、母性とアニマ性を併せ持つ母に育てられたユングは、生涯女性の援助を求め続けた。また、無意識は文化の違いに影響されないと考えたフロイトに対し、ユダヤとゲルマンの無意識は異なると発言したユングはナチスへの協力を疑われてしまう。二人の違いが色々見えてきた所で、間にメラニー・クラインを介して両者がもう一度繋がってくるのに驚かされた。その辺はかなり高度な議論だが、何となくイメージとしてわかるような気もする。厳密になりすぎない対談ならではの良さを感じた。

2014/06/15

ころこ

40年以上前の、かなり緩い対談集です。フロイトとユング両者の理論を比較するのはもちろん、性格や研究方法、対人関係などを比較しています。現在ならば評伝として実証的かつ抑制的に叙述することしか許されませんが、本書のようなざっくりとした感じが一般の読者には助かります。現在の風潮は、誤解が生じることを理由に理解を阻んでいるところがあります。冒頭で小此木が精神分析と地続きに語っているのは哲学と宗教です。最終章が文化と社会であるように、無意識を文化論として考えることは、今なお社会を意識する良いきっかけとなっています。

2021/10/03

Hiroh

やっぱりフロイト、ペニスにこだわり過ぎよねえ。なぜペニスのない女に男が惚れられるのか、そうか!おんなにもペニスがあると錯覚するんだ!!…… フロイトに精神分析を受けると金持ちになり、ユングに受けるとアーティスティックになる。ユングは患者が社会にどう適応していくかということには関心が薄かった。日本では母性的な許しによって相手に罪悪感を与え、周りが自動的に言うことを聞くようになっていく。

2024/05/05

紫羊

日本を代表するフロイディアンとユンギアンの対談。心理学の2人の巨人について、プライベートな部分にまで言及されていて、そのことが後に、彼らの思想に少なからぬ影響を与えていたことを理解することができた。

2014/01/04

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