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日本永代蔵 全訳注 (講談社学術文庫 2475)

日本永代蔵 全訳注 (講談社学術文庫 2475)

日本永代蔵 全訳注 (講談社学術文庫 2475)

作家
井原西鶴
矢野 公和
有働 裕
染谷 智幸
出版社
講談社
発売日
2018-09-12
ISBN
9784062924757
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日本永代蔵 全訳注 (講談社学術文庫 2475) / 感想・レビュー

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かんがく

元禄文化を代表する作家・井原西鶴の代表作。江戸時代の庶民の成功譚や失敗譚、金銀にまつわる短編が全30編おさめられている。注釈が豊富なので原文でも大意はわかるが、そこに丁寧な現代語訳、そして時代背景などの解説まで付いているのでとても読みやすい。北前船で栄えた酒田、敦賀、貿易で栄えた長崎、中心都市であった江戸、大坂、京都など日本全国の様子が活き活きと描かれている。金平糖を作って大儲けした人や、遊郭の屏風を売って稼いだ人、貧乏神にお祈りする人など、話としても面白かった。江戸時代の庶民生活を知るのに最適な史料。

2019/02/07

いのふみ

本邦初の経済小説ともいわれる本書。明らかな誇張や法螺話まで用いて、商人たちの商行動や蓄財を肯定する。一方で、人の世を冷徹に洞察したり、常道を解いたりもする。西鶴はなかなかの曲者だろう。

2021/03/27

禿頭王

日本初・世界初の経済小説。「始末大明神の御託宣にまかせ、金銀を溜むべし」「近道にそれぞれの家職を励むべし」「ただ金銀が町人の氏系図なるぞかし」「銀さへあれば何事もなることぞかし」など、資本主義社会を端的に言い表した言葉が痛快です。また、ビジネスの目の付け所やコンプライアンスの大切さなど、物語1つ1つから色々な教訓を引き出せます。中嶋隆『西鶴に学ぶ貧者の教訓・富者の知恵』とあわせて読むと、理解が深まります。

2021/11/12

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