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そして、星の輝く夜がくる (講談社文庫 ま 54-14)

そして、星の輝く夜がくる (講談社文庫 ま 54-14)

そして、星の輝く夜がくる (講談社文庫 ま 54-14)

作家
真山仁
出版社
講談社
発売日
2015-12-15
ISBN
9784062930444
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そして、星の輝く夜がくる (講談社文庫 ま 54-14) / 感想・レビュー

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KAZOO

真山さんの東日本震災三部作の第一作目です。主人公は阪神・淡路大震災で妻と子供を亡くしている小学校教師です。1年の約束で東日本大震災後の小学校へ赴任しますが、そこでは心が壊れてしまった子供たちへの対応が主なことになります。6つの短編連作ですが、中身は非常に濃く、ボランティアの対応などで問題点があることがよくわかります。この小学校の校長先生が肩の力の抜けた人物で対照的な主人公へ的確なヒントを与えます。

2024/06/06

しいたけ

阪神淡路大震災で妻と娘を喪った男が、東日本大地震後の東北の小学校に応援教師として赴任する。我慢をするな、怒りを出せと、型破りに見える彼の中にも迷いがあり、闇がある。正解はないと繰り返し書かれている。死の危機に正しい判断など出来なくて当たり前。どうか自分を責めないように、どうかいたずらに糾弾し意味のない傷を深めることがないようにとのメッセージに悲しくなる。裏返せばまさにそんなことが溢れていたということになる。生き残ってしまった自分を悪者にしてしまう小さな悲劇。被災者が描くと真に迫る。

2017/03/09

ちゃちゃ

7年前のあの日、東北を襲った未曾有の大災害は多くの大切な命を奪った。子どもたちも家族や友達を喪い心に深い傷を負った。震災後、教育支援のために赴任した小学校教師小野寺。彼が子どもたちと奮闘する中で、浮き彫りにされる被災地の課題。教師として葛藤しながらも、まっすぐに子どもと向き合う姿に胸が熱くなる。実は子どもを支える大人の方が彼らの逞しく生きる力に支えられている。当時小学6年生だった子どもたちはもう大学生。彼らが星の輝く夜空を見上げ「大切なのは今日であり、未来やろ」と言える日が来ることを心からお祈りします。

2018/03/07

at-sushi@ナートゥをご存知か?

阪神淡路震災で妻子を亡くした教師・小野寺が、17年後、津波の爪痕が残る東北の小学校で奮闘する姿を描く。過剰演出したがるマスコミやボランティアとの軋轢、誰かに責任を取らせたがる人たち等、実話ベースと思しき描写も多い中、大川小がモデルと思われるエピソードには、当時三木先生のような人がおればなぁ、と。(涙)やがて忘れられるんだから、甘えられる内は甘えとこう、という御用聞きのあんちゃんのリアリズムが良い。忘れるって、生きていくうえで必要なスキルだしね。

2020/06/22

papako

いろいろ考えさせられる本でした。やっと読んだけど、もっと早く読んでおけばよかった。東日本大地震被災地に派遣された小学校教諭の小野寺。阪神淡路大震災で被災していた彼は福島の子供たちのために、普通!を取り戻そうとしている。本当にこんな先生がいてくれたと思いたい。何が正しいとか正解とか、そういうことではなくて、今でも今からでも、これからも、いろいろ考えなきゃ!と思わされた。続編、読まないと。『忘れないで』難しい。

2018/07/20

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