奇面館の殺人(上) (講談社文庫 あ 52-26)
奇面館の殺人(上) (講談社文庫 あ 52-26) / 感想・レビュー
W-G
物凄くスローペースで進行し、200ページ辺りでようやく事件発生。しかし暗黒館で感じた単調さはなく、退屈せずに読み進める。仮面というオプションが活きているのか、雰囲気満点。デビュー時には散々言われたであろう「人間が描けていない」という点、見方を変えると、この低体温で簡素な描写はもはや職人芸。世界観の構築に欠かせないものになっている。これで着地が綺麗に決まれば文句無し。下巻の140ページまで読み進んで、ここからはいよいよ解決編の模様。残り200ページ近い分量で、どんな結末を見せてくれるのか。
2016/09/06
mae.dat
13冊目。第9弾。いつも通りなら、館の平面図に続いて登場人物が紹介されるのに、本作にはついていないの。だから、せっせとメモしましたよ。季節外れの雪に囲まれた館。奇妙なマスクを着けられる招待客。館シリーズらしい奇妙な設定を丁寧に説明の後。遂に殺人事件が起こりましたよ。真相は確定するには早いけど、どうせこう言う事なんだろうなぁと、当たりを付けながら読んでいました。そしたらそんな事は織り込み済みよと言わんばかりに、最後に言われました。ぐぬぬ。又しても著者の掌の上で弄ばれて居たのね=͟͟͞͞(꒪ᗜ꒪ ‧̣̥̇)。
2023/03/20
勇波
ようやく現状で最新刊の『奇面館』へ到着しました。9館目なのですね。読んでしまうが勿体無い気も。。まず冒頭にいつもある登場人物紹介がないなぁと思ってたら、なるほどそーゆう事なのねと納得。個人的にはもっとド派手な展開を期待してました。とは言えこのシリーズ独特のミステリ要素は上巻でキッチリ散りばめられてます。下巻でどうまとめてくるのか予測不可能。暗黒館みたいな割り切れない結末もいいなぁ★
2016/10/13
yu
Kindleにて読了。 物語の最初から、鹿谷さんが登場。とある作家仲間に頼まれて、奇面館なるこれまた中村青司が携わった館へ、代理で赴くこととなった鹿谷。そこで待ち受けていた惨劇とは。 では、下巻へ。
2016/03/08
がたやぴん
正直、ここ何冊かは惰性で読んでいたシリーズなのですが、本作を含む2作品で完結するという役割を持った作品ではないかと感じる。プロローグから鹿谷門実、江南孝明が登場し、本編では序盤から鹿谷がストーリーの中心にいる。今回も舞台になった雪山の山荘は、中村青司による設計であり、シリーズの醍醐味を味わえるという期待感が高まる。中盤、事件が起こり、鹿谷が探偵役として活躍し始める。「今日の一本」が連発しているのが気にかかる。このまま解決に向かうとは思えない。ハードルを上げ過ぎてないかと心配になるほど嬉しい描写が多い。
2016/10/02
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