レジェンド歴史時代小説 義民が駆ける (講談社文庫 ふ 2-20 レジェンド歴史時代小説)
レジェンド歴史時代小説 義民が駆ける (講談社文庫 ふ 2-20 レジェンド歴史時代小説) / 感想・レビュー
優希
今までの藤沢文学とは趣を異としていると思います。つまらなくはないのですが、普段感じる趣や人情が感じられず残念でした。
2023/02/22
ともくん
天保十一年、幕府による不可解な三方国替え。 庄内藩、川越藩、長岡藩。 損をするのは、庄内藩のみ。 賄賂の匂いを嗅ぎとる庄内藩。 新領主に恐怖する農民。 成立させたい幕府。 農民は、国替え引き止めを江戸に訴え出る。 幕府、庄内藩、農民による三つ巴の戦いが始まった。
2024/04/16
えりまき
2020(81)やや難しい。けど、百姓たちの熱い思いは伝わってきました。「人の心どいうものは、なかなか真直には相手に伝わらねものだども、仙台さまは百姓の気持をわがってくえだかげだ。こごが肝心のとごろでの。さっけだ言ったように、いざ一揆となったどき、これが役に立つぞ」
2020/04/12
sirahane
いつも読む藤沢作品とはちょっと違います。水野忠邦の時代の天保の一揆の顛末が描かれています。この時代になると農民、町民が力を付けていていくら武士が権力を振りかざしても敵わない所がある。強かですね。読みながら私も農民を応援していました。そして最後の方で描かれている農民のきもちが痛いほど分かる。藤沢さんの描き方もとっても優しい。読むのに時間が掛かったけれど良かった。
2016/12/10
mj
1840年頃の三方国替えのはなし。お侍さん・チャンバラの印象が強い著者だが、本作では、士・民で言えば民に軸足を置いて記述しておられます。侍ものの場合、中央の政治リーダーではなく、地方の中間管理職や底辺のペーペーに光をあて、存在の小ささ、流されながら引っ掻き傷程度の一矢を報いる様子を描いておられます。本作の民はもうちっとだけスゴイ。確かに独立変数とは言えないが、一方的に翻弄されるだけの存在でもない。わずかでも影響をもたらす過程があった。読んでる間ずーっと藤沢ちゃんの郷土愛がビンビン伝わってきます。
2021/07/11
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