聖者の凶数 警視庁殺人分析班 (講談社文庫 あ 125-5 警視庁殺人分析班)
聖者の凶数 警視庁殺人分析班 (講談社文庫 あ 125-5 警視庁殺人分析班) / 感想・レビュー
absinthe
今回も面白かった。作者のフェイクにだまされまくりで、最後まで謎に振り回された。本作、ネタに凝りすぎてしまった感はあるが・・・まあ許される範囲かな。背景が複雑になったためか、犯人側の心情は描写が薄くなってしまった。やれやれ、とうとう事件は解決したか・・・と思ったときに随分と残りページが多いなぁと気づいたら・・・。
2019/02/20
nobby
シリーズ5作目。前作からまた1年半近く空けてしまっても十分ついていける個性的な面々がいい♪顔と両腕を劇薬で焼かれた死体、その腹部に記された“27”という数字と残された宗教画を描くポストカードの意味は!?うる覚えの印象ではグロさと塔子の危機が特徴と感じていたが、どちらかというと今回は彼女の内面の葛藤そして成長を思わせるのが意外!それ故か、のらりくらりと進む事態を追いかけるのが面白い。次々残される謎の数字の仕組みはビンゴだったけど、その意味までは無理(笑)ラストで明かされる犯人と真相は何とも切なくやるせない…
2019/07/31
KAZOO
完全にこのシリーズの虜になってしまいました。いままでの警察小説というと内部の他の部署との抗争などがあったりしますが、このシリーズでは若干厳しい管理官などがいますが刑事部が一体になって解決をはかる姿が見られます。結構推理的な部分が多いのが私の好みに合っているんでしょう。今回も3人が同じ手口で殺されそれに同乗したような殺人未遂事件も起こります。最後では一転また一転ということでいい結末にはなったという気がします。
2018/06/01
utinopoti27
顔や腕を薬物で溶解された絞殺死体が発見される。さらに腹部には謎の数字が書き込まれ・・。相変わらず禍々しいオープニングだ。シリーズ5作目は、数字が関係する謎解きに挑戦する一方で、11係のヒロイン如月塔子の、成長過程におけるターニングポイントに注目したい。犯人の情を慮る優しさは、時に捜査の妨げになるが、彼女は本作で、自分のそういった人間味あふれる特性を生かした、刑事としてのモチベーションを獲得することになる。作品を重ねるにつれ、キャラたちの個性に馴染むとともに、面白さが増してきた。シリーズ物はこうでなくちゃ。
2019/10/31
ケイ
シリーズが進むと中弛みしてくる(読み手が慣れちゃうのかな、パターンに)ものだが、このシリーズは逆の意味で裏切られる。こうなるのだろうな、今回はこういう動機か、と思っても、いやいや実は……となるし、刑事たち一人一人の味わいも深まる。鷹野の鈍感さもいいなあ。終盤ではこんな理不尽な事があるなんて!とショックを受けたが、上手く騙されてしまっていたわ。
2024/05/01
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