銃とチョコレート (講談社文庫 お 123-1)
銃とチョコレート (講談社文庫 お 123-1) / 感想・レビュー
ハッシー
ひらがなを多用する独特のやわらかい語り口で綴られる異国ミステリー。気付かれない程度にしれっと伏線が張られており、終盤での回収はとても面白かった。
2016/08/30
hit4papa
怪盗の隠された財宝をめぐる少年の冒険譚です。本作品はジュブナイルですが、大人が読んでも楽しめるミステリ的な展開をみせてくれます。ただし、事件の顛末より、少年が冒険心を抱くことの大切さを、本作品では見るべきでしょう。本作品では、どこの国の、何時の時代かは語られません。移民への差別がまかり通っている町で、民衆は、怪盗ゴディバ V.S.名探偵ロイズの勝敗の行方を固唾を飲んで見守っているという設定です。まるで絵本のような世界観は、いつもの乙一作品と勝手が違い、読み進めるためのエンジンがかかり難くはありました。
2020/06/17
kou
正直、最初は登場人物も物語も頭に入ってこず、退屈さすら感じていた。でも、気付いたら先が気になって、読む手を止められなくなっていた。他の小説もそうだが、この作者は、ホントに読者の心を掴むのが上手だと感じた。
2017/06/11
りゅう☆
怪盗ゴディバを捕まえようとする名探偵ロイズは人気者。リンツくんは亡父からもらった聖書の中にある地図にゴディバのヒントがあるとロイズにアピール。ロイズと一緒に真相を探るもまさかの展開に。いじめっこドゥバイヨルと組むも、この子ったら本当に乱暴者で大変。祖父や母をも巻き込み、何度も危険な目に合う。児童書向け、リンツくん視点でひらがな多しだけど内容は乙一さんらしくグロ重さあり。でも伏線になるほど!だったり、ゴディバの秘密も意外だったり、素敵な親子愛に温かくなり、命がけの冒険でリンツくんはたくさん成長できたと思う。
2020/02/11
ふう
少年が持っている箱のタイトルは『冒険』。そう、これはミステリーというよりは、ハラハラする冒険物語でした。 箱を開けると、中に入っているのは、貧しい暮らし、友情、好奇心、あこがれ、ずるい大人、拳銃、暴力、死、そして母や祖父の深い愛、父の正義と知恵。 次々に襲ってくる不可解で恐ろしいできごとを、少年は素直な目と心で乗り越えていきます。 箱の中が静かになってふたを閉じたとき、箱のタイトルが変わっていました。『家族が歩いてきた道への誇り』。 <追記>あらすじではありません^^。一応感想。
2017/09/22
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