蓬莱 新装版 (講談社文庫 こ 25-47)
蓬莱 新装版 (講談社文庫 こ 25-47) / 感想・レビュー
まこみん
今野敏さん22年前の作。スーパーファミコン全盛でPCゲームがまだ稀だった時代。(私はどちら共無縁だった)蓬莱というゲームの発売を巡って製作者が変死、社長渡瀬には嫌がらせと様々な圧力… 始皇帝に仕えた徐福の日本渡来説、日本という国が形を成していく様、その長い期間に培われた日本人の気質について、19冊もの参考文献を挙げているだけあって、作者の渾身作と実感出来る。面白かっただけでなく思わぬ古代史と日本人観の勉強にもなった感じ。あの安積警部補の話は未読なのでシリーズも読みたくなった。
2016/12/08
くろにゃんこ
ゲームソフトの発売を中止するよう威され暴力をふるわれた渡瀬。そして開発した社員がホームから転落死さらに・・・と真相が気になりながらも歴史的内容等でちょっと難しい^^;これは読んでいるうちに「蓬莱」というゲームをやってみたくなりますね。今野さんの警察小説の原型となった作品。安積警部補にニンマリでした(*^_^*)
2018/04/18
keiトモニ
関口苑生解説“徐福集団渡来伝説に仮託した日本人論…”だと。渡瀬社長が告白“恥ずかしい話だが俺はジョフクというのをよく知らない”☚私もだよ。日本史も世界史も受験で勉強したんだけどナ。辻鷹彦東大助教授に“徐福と神武天皇が同一人物という説があるそうですね”と訊くと“つまらん俗説だよ…源義経がやがてチンギスハーンになったのと変わらん”と。燕京大学衛挺生教授が1950年に発表した説とか。本郷征太郎の“日本人ほど戦争が嫌いな民族はいない…国民性です”↞国会前で安保法制反対と叫び、内地人の辺野古反対支援もそれなんだな。
2018/08/16
酔拳2
今野敏先生はほんといろんなことに詳しくて、今度はゲームの話という新しい感じなので楽しみに読んでたら、出たー!安積警部補!安積さんが出てくる長編初めて読んだわ。これも安曇班シリーズと言っていいのかな。内容はというと、力作です。ゲームが日本人のルーツ的なものなんだけどそーとー勉強してらっしゃるのでは。新人類シリーズではユダヤ同源説を披露してたけど、徐福説ってのもあんのね。様々な知識を織り交ぜつつ、ミステリーとしても完成された、ほんと力作です。
2017/09/06
ひさか
1994年7月講談社刊。1997年7月講談社文庫化。2016年8月新装版講談社文庫化。安積班海南署シリーズ1作目。安積班は脇役で、主役はゲームソフトに隠された徐福の国造りシミュレーションをめぐる攻防。伝奇要素があり、今野さんデビュー時の得意ジャンルですが、あまり楽しめませんでした。
2018/02/28
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