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水鏡推理6 クロノスタシス (講談社文庫 ま 73-13)

水鏡推理6 クロノスタシス (講談社文庫 ま 73-13)

水鏡推理6 クロノスタシス (講談社文庫 ま 73-13)

作家
松岡圭祐
出版社
講談社
発売日
2017-02-15
ISBN
9784062936118
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水鏡推理6 クロノスタシス (講談社文庫 ま 73-13) / 感想・レビュー

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Yunemo

言葉悪いですが、よくもまあこれだけ時流に乗った作品に仕上げるんでしょう。殆ど今の日本企業(ここでは省庁)の問題点をズバリと切り込んでます。ただ展開については今までと違った手法で、良くも悪くも驚きとやられた感。組織に従順でいつづければ、過労死という現実。「クロノスタシス」という言葉を底流にして、積み上げた本作品、思いもかけない本人への影響、なんだかやりきれなさ、虚しさもあり。でも展開の途中でいつも通り、判断推理問題の解き方も。ただ研究公正推進室の役割範囲を中心にして欲しかった、とのちょっとした想いも残って。

2017/02/19

utinopoti27

働きすぎが原因で死に至る「KAROUSI」は、今や世界共通言葉にもなるほどの日本発祥の社会問題だ。著者の思い入れを反映するかのように、シリーズ第6巻は非常にメッセージ性が強い作品になっています。今回瑞希が取り組むのは、過労死のリスクを数値化して予防に役立てるという「バイオマーカー理論」の評価。激務で名高い霞が関キャリア職員の自殺を検証する彼女に、意外な展開が待ち受ける・・。やや重めの内容ながら、ネタのキレとテンポの良さは松岡作品の生命線。巧みなミスリード、オチの意外性を含め、緻密な構成が光る秀作でした。

2019/05/02

hiro

またまた水鏡以外のメンバー一新だが、一番下の一般職は変わらないが、水鏡の評価は着実に上がっている(笑) 今回のテーマは過労死。文科省研究公正推進室は、過労死のリスクを数値化する技術の最終評価を行っており、水鏡はこの評価を行うなかで、過労死の実例を調べるうちに、今までの水鏡推理とは違った展開に向かっていく。松岡さんの筆の速さがあればこそ、この時期に過労死を取り上げることができるのだろう。畑違いは承知だが、やはり文科省なので、今一番の話題の私立学校の設置認可問題を取り上げて、水鏡に闇を暴いてほしいと思う。

2017/03/25

カメ吉

シリーズの中では一番面白かった。過労死をテーマにした為『人の死なないミステリー』ではないとの事を謳った作品でした。『Qシリーズ』から継承されたテーマを破った作者の心意気も感じられた。結末も驚きでした。けど個人的には何か足りない。瑞希の恋愛バナシがない。やはり『Qシリーズ』とかは恋愛バナシも楽しみだったので…。けど、『殺人のないミステリー』は継続中ですね。

2017/02/17

にいにい

公務員が労働基準法の適用外なことや国会質問の理不尽さを描いてくれて嬉しい~。それに対する怒りも、きっちり書かれてた。民間のブラックだけじゃない過労死の深い闇を、不正研究対応として描ききる面白い作品だった。瑞希辞めちゃうのかな~という展開も、理解のある上司が少しずつ増えているようで。益々続きが、楽しみなシリーズ!

2017/02/28

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