将棋殺人事件 (講談社文庫 た 27-6)
将棋殺人事件 (講談社文庫 た 27-6) / 感想・レビュー
三代目 びあだいまおう
ゲーム3部作第2段、お馴染み天才モノ。「六本木の墓地にお参りした人が謎々の紙を拾ったら狂って人を殺した」という変な噂『恐怖の問題』が流れ、東海地方を襲った地震で現れた2体の変死体にその噂を写し出したかのような共通点が!噂の出所を調べるにつけ、将棋、特に詰将棋の難問作成者達に不穏な予感がって話。読み進みは早いが些か物足りないか。まず困ってる人がいない!解決できない警察や、犯人を捕まえて欲しい遺族など、そうした人を助ける醍醐味がない。あと結末もやや強引。何より智久の天才性が殆んど発揮されてない❗うーん‼️🙇
2019/09/25
KAZOO
この作者のゲーム3部作の第2作目です。1作目の囲碁のときもそうなのですがわたしは囲碁、将棋ともに殆ど実践をしたことがないので理解するのに時間がかかりました。このような作品はその分野についてかなり理解していたほうが楽しみ倍増なのでしょう。結構話が込み入っているのですが楽しめました。
2019/07/10
HANA
「都市伝説」「発見された死体」「詰将棋」という三題噺を題材としたミステリ。この三つの題材は魅力的なのだが…。昔から著者の本を読んでいると、どうも厳密な論理に支えられたミステリではなく幻想文学を読んでいる気がしてならない。本書もその例に漏れず、読んでいるうちに霧の中に迷い込んだような不安定な心地にさせられる。これはこれで面白くはあるけど、ミステリに必要な必然性も欠けている事もあり犯人当てはまず不可能だし。ミステリのようなそうでないような、奇妙な作品でした。同時収録の「オセロ殺人事件」は論理的なのになあ。
2024/06/23
三代目けんこと
最初から色んな所に話がとんで整理するのに苦労し、最後もちょっと納得できなかったが、詰将棋の奥深さだけは理解できた。
2022/08/11
geshi
作者があとがきに言う通り、朦朧として掴み所がないミステリともホラーとも幻想とも判別しかねる小説。都市伝説の調査が進み、二つの死体の謎が絡まり、詰将棋の盗作の話と奇妙なつながりを持っていく。何かが分かる度により全体像が見えなくなる不安感がすっとまとわりついていた。一応の合理的な着地はしているけど、読後も安心させない。現代に読むとこのネタの扱い方は微妙だな。『オセロ殺人事件』題名が一種のトリックにもなっている知識勝負。でもギリギリ推測可能な所であって、割り切りがスッキリとしている。
2017/07/06
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