光二郎分解日記 相棒は浪人生 (講談社文庫 お 114-8)
光二郎分解日記 相棒は浪人生 (講談社文庫 お 114-8) / 感想・レビュー
mae.dat
ストーリーの構成は、主立っては『猫弁』シリーズから心配は無く。そしてその予測に間違い無かっただよ。緩やかなミステリーを軸にしたホームコメディの様な感じでした。登場人物が多くて。と言うか、はじめに一覧が示されて、ゴクりと喉を鳴らす事になりますが、それは道標なんですよね。それぞれの人にアイコンが付いていて、群像劇のサポートになっていますよ。兎に角会話が楽しくてね。映像化も良いかも知れませんが、舞台化に適している様に思いましたよ。光二郎さんだけで無く、他登場人物の裏設定がまだありそうで、続編も楽しめそうです。
2023/09/03
mocha
謎解きの面白さはあまりないけど、細かい会話がいちいち可笑しい。リアリティとか堅苦しいことはおいといて、ヘンなキャラクター揃いのコメディ小説として楽しめた。特に五七五で会話してしまう嫁の雪絵が好きだ。次巻も文庫化してほしいな。
2018/04/29
ぶんこ
シリーズなのに1巻が後になってしまいました。光二郎さんの「まだらボケ」状態を読んでいると、なんとなく違和感を覚えるのは、普通これだけ多くの人と関わっていて、しかも分解という頭と手を使っていると「ボケ」が出てこないはず・・という通説を思い出すからかな。光二郎さんが家を出た原因は最後まで私には分からず、頭野さんのことも分からないまま。続編を読んでいるだけに、却って分からない事が増えました。二宮家の人々の個性的なこと。特に雪絵さんの五七調が心地よ過ぎて、つい自分でも五七調で感想を脳内で言ってました。
2017/09/12
ユメ
ああ、面白かった!猫弁シリーズを一気読みしたときの感動に勝るとも劣らない。突然殺人未遂の罪をなすりつけられた分解が趣味の二宮光二郎七十五歳と、その孫にして浪人生の二宮かけるが、真犯人を捜して逃亡する。光二郎とかけるの凸凹名コンビが周囲を巻きこみながら疾走するのが小気味よいテンポ感。二宮家、警察、シルバー人材センター、各所のいきいきと個性的な登場人物が少しずつ繋がっていく展開が読んでいて楽しい。そして、家族の絆にほろりとさせられる。続編も出ているので、これは単行本を買わずにいられまいというぐらい気に入った。
2017/10/24
Walhalla
「猫弁」や「あずかりやさん」のシリーズとは、やや異なる雰囲気がありますね。光二郎さんは、掴みどころがちょっと難しかったですが、大山淳子さんの作品らしく、悪い人がほとんど出て来ないのもあって楽しく読めます。そして、猫ちゃんも忘れずに登場します。著者の作品には、猫ちゃんが本当に良くあいますね。猫弁シリーズも、回を重ねるごとにどんどん面白くなっていきましたので、光二郎さんのその後の様子や、頭野さんの正体など、続編も楽しみです。
2020/11/11
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