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生還者 (講談社文庫 し 113-2)

生還者 (講談社文庫 し 113-2)

生還者 (講談社文庫 し 113-2)

作家
下村敦史
出版社
講談社
発売日
2017-07-14
ISBN
9784062937108
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生還者 (講談社文庫 し 113-2) / 感想・レビュー

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三代目 びあだいまおう

貪るように頁を捲った!死と直結するような危険を承知にヒマラヤ級の登山に挑む者たち!入念な訓練と装備で挑んでも大自然の気まぐれに命を左右される過酷な冒険に生の意味を探求せざるを得ない不可解な人種、登山家。雪崩に遭遇し絶体絶命の中、生還した二人の証言は真っ向から逆。証言の真偽を追い求める毎に新たな疑念が湧く!大自然というアンタッチャブルな存在とその魅力に魅入った者たちの真実の愛は是が非か?真逆のベクトルが実は同じ方向を、という驚愕!儚さという美しさをあなたは受け入れますか?最高傑作の山岳ミステリーです‼️🙇

2019/11/18

ミカママ

まさしく「ページをめくる手が止まらない」。雪山の怖さを知らないわたしでも、一瞬にしてその景色が浮かび、手足までが凍えてくる。どうなっちゃうの?真相は?!どんでん返しを繰り返しつつ、サクサクした文章で最後まで引きずられました。お見事。

2017/12/22

ナルピーチ

巻末の解説でこう例えてある。「ルービックキューブみたいにおもしろい」その通りだと思う。1面だけが揃ってもそれでは完成しない。全ての面が揃う事により完成する。本作も一方からの視点だけではその真相は分からない。全ての面が揃った先に事実が見えてくる。雪山を舞台にした山岳ミステリーは、単に謎解きだけでなく登山の過酷さと緊迫した雰囲気を持ちながら、生存者が抱える罪悪感と苦悩の先を綴った作品。そして迎えるエピローグ、その展開に全てが救われた!

2022/01/16

イアン

★★★★★★★★★☆サバイバーズ・ギルトを描いた下村敦史の山岳ミステリ。世界第3位の標高を誇るカンチュンジュンガで兄・謙一が遭難死する。弟の直志は遺品のザイル(命綱)に残された人為的な傷から殺人を疑うが…。食い違う生存者の証言と4年前の山岳事故との関連。ミステリ要素もさることながら、吐く息が瞬時に凍るような緊迫感が秀逸な山岳小説でもある。恋人を喪った罪悪感から山を捨てた兄は、なぜ高峰に舞い戻ったのか。プロローグの〝彼〟とは一体誰なのか。科学捜査の介入を許さない標高8千mのクローズド・サークルに酔いしれた。

2024/04/15

じいじ

 小説の「つづき」が気になって、早くに目が覚めてしまうことがある。まさに、これがそうだ。今朝、3時に起きて一気に読了した。高峰のヒマラヤをメイン舞台に、厳寒の白馬、富士山…山男らの挑戦を綴ったスケールの大きい山岳ミステリーに興奮しました。鋭利に斬られたザイルの切断面、遭難者の死因は事故なのか?それとも殺人か? 謎解きのカギを握る二名の生還者が…、謎が謎を呼びます。ハラハラする緊張感の中に、若者らの人生観も顔を出す、ちょっぴり恋話もちりばめられたミステリーは最高に面白い。存分に堪能しました。

2018/02/12

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