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くちびるから散弾銃 (KCデラックス)

くちびるから散弾銃 (KCデラックス)

くちびるから散弾銃 (KCデラックス)

作家
岡崎京子
出版社
講談社
発売日
1996-07-23
ISBN
9784063197044
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くちびるから散弾銃 (KCデラックス) / 感想・レビュー

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優希

80年代の女子トーク満載でとってもキュートですね。サカエ、夏美、美也子の3人は、性格は全くバラバラなのに大親友で、言いたいことを言い合える仲。23歳という大人というにはちょっと中途半端な女の子たちの夢や妄想がいっぱい詰まっています。それは単なる戯言ではあるのですが、バブル期の子たちって考えることがとにかくポップだったんだなとしみじみ感じてしまいます。勿論いつの時代でも女の子の考えることは同じなのですが、より明るく幸せな感じがします。まぁこの3人は永遠に同じトーンでガールズトークをしてそうですけど。

2014/02/12

ぐっち

久しぶりに再読。「東京ガールズブラボー」のサカエちゃんたち3人が、24さいになって、ぐだぐだとガールズトーク。このバブルの空気と、何にも役に立たないような、すごく共感できるようなところが、岡崎京子さんの作品の中でもかなり上位で好きです。CREAでやってた女のケモノ道にもつながる感じでいいですね。今の若い人には分かんない固有名詞いっぱいなんだろうな~。

2013/02/17

geromichi

善光寺の古本屋さんで買ってから、5年間くらい忘れていた。掘り起こしてみたところ、名作でした。 作者曰く、「15歳のときに自殺できなかった女の子たちがヒマツブシに生きて23歳になってもまだ生きてて、たぶんまだ死ぬまで生きそう。だったら仲良しでたまに集まって、ケーキお茶でぺちゃくちゃ、おしゃべり。そんなのも悪くないかも」という感じらしい。消費する僕と、(労働資本として)消費される僕をからかってほしい。

2020/01/27

ぐら

先月気まぐれで岡崎京子展へ行き、買ってみた作品。初めて岡崎京子の作品を読む。3人の20代女子がおしゃれ、スイーツ、サブカル、男などについて語らい、それぞれの憧れに想いを馳せ、仕事や年齢、お金といった現実には時折うんざりしている。ほんとの女子の会話。あとがきにあるように、世界がリアルに見えてきた女子が抱く不安は昔も今も大して変わらない気がした。出てくる服のブランドを見てるとバブルだなーと感じさせられる。だからお金がないと言っていてもあんまり悲壮感がないのかもしれない。

2015/02/11

Ribbon no kishi

表面上はスイートでも根底にはゆるやかな死がある。四季を一回りするごとに、取り戻せない価値を失っていく20代半ば。何も変わらないようで日常に空虚さが潜む。いつまでも少女ではいられないそぞろな気持ちをかき消すようにのんびりとお喋りに興じて。気のおけない3人娘が集えばその時間は無敵でいられる。あれがほしいこれがしたいと、現実味を伴わないものから少し背伸びすれば手が届くものまで女の子は夢をみる。岡崎京子の手にかかればキッチュな煩悩さえ都会的な魅惑を帯びる。80年代東京を生きる女の子の等身大な暮らしがここにあった。

2015/01/26

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