戦争という日常: 村田信一写真集 世界の紛争地帯を往く (週刊現代デラックス)
戦争という日常: 村田信一写真集 世界の紛争地帯を往く (週刊現代デラックス) / 感想・レビュー
姉勤
1997刊。テロの恐怖が喧伝され、さも明日にも都市部やイベントなどで起こりうる勢いだが、本書は戦住坐臥。銃火と瓦礫と骸が目に届く範囲にあふれた日常を生きる人々。戦争を知らない子供たちという呑気な歌が、かつて流行ったようだが、ここに撮られた子供たちは戦争しか知らない。現在、その子供たちは生き残り、国の再建に汗を流しているのか、また修羅の道を歩んでいるか。1997から数多く起こった、平和のための止むを得ずの戦争は、戦争のための経済発展として拡大し、そのスパイラルによって、地球規模の中世に戻っていくのか。
2015/11/21
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