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「ガロ」「COM」漫画名作選 2 1968-1971

「ガロ」「COM」漫画名作選 2 1968-1971

「ガロ」「COM」漫画名作選 2 1968-1971

作家
池上遼一
出版社
講談社
発売日
2012-12-01
ISBN
9784063649086
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「ガロ」「COM」漫画名作選 2 1968-1971 / 感想・レビュー

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ぐうぐう

「ガロ」と「COM」が果たした役割のひとつに、新人発掘と育成がある。両誌は積極的に若い描き手を募った。それは、商業誌ではできない、新しい感性を斬新な表現で描くことのできる新人を見つけることだ。真崎守や青柳裕介、林静一に佐々木マキといった、のちに大成する新人は、「ガロ」や「COM」だからこそ輩出できたと言えるだろう。巻末には、「COM」の新人発掘コーナー「ぐらこん」に投稿した山岸涼子、竹宮惠子、諸星大二郎、あだち充、そして大友克洋といったビッグネームの無名時代の選評が掲載されていて、興味深い。

2012/12/26

くさてる

有名作家からレアな作家の作品まで。多数の短篇が収録されていて、リアルタイムでこの時代を知らないわたしにも、その雰囲気が伝わってくるような内容だった。どの作品もそれぞれに印象的だったけれど、お月見団子を頬張る江戸の家庭とそこにたたずむ主人公のふわりとしたとりとめのなさ、静かな絶望感が、派手な描写の作品よりもずっと突き刺さってきて、抜けない棘のようにいつまでも残る楠勝平「「あらさのさぁー」が素晴らしかった。

2014/09/17

ドント

「カムイ伝」「火の鳥」、石ノ森作品を擁した第1巻とはうってかわって、こちらの2巻では現在の大物漫画家の初期の作品や、今では入手しにくい知る人ぞ知る漫画家の作品が収められている。ヒリヒリした文学的劇画からわけのわからないものまで多種多様で、個人的にはこちらの巻の方が好み。「野犬」のやるせなさ、「あらさのさぁー」の虚無感と浮遊感、それに「ノアをさがして」の力強い優しさが素晴らしい。豊饒の一冊。

2013/01/29

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