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新装版 あさきゆめみし絵巻 下巻

新装版 あさきゆめみし絵巻 下巻

新装版 あさきゆめみし絵巻 下巻

作家
大和和紀
出版社
講談社
発売日
2016-06-22
ISBN
9784063649918
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新装版 あさきゆめみし絵巻 下巻 / 感想・レビュー

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ゆーり

上下読み終えて、どれも絵の美しさにほれぼれしました。上巻はそうでもなかったけど下巻はほぼ時系列に並んでました。藤壺の宮と浮舟の、髪をすっぱり切り揃えて、しっかり前だけを見据えた出家姿が凛として好きです。

2017/02/19

このみ

「したいと思うことはできず、後悔してもけっして静かな悟りには到達できない。そんな生きとし生ける者達のあわれへの慈しみ、それを光源氏、そして、恋という不変のテーマを通して書いたのが源氏物語なのだ」「命の終わりのときにふり返ってみれば、それは明け方に見る夢のようなもの。浅い眠りの淵から覚めて思い出そうとしてもぼんやりと霞んでしまった」巻頭絵巻は紅葉霞の吹抜屋台。上巻が盛りの春と比べ下巻は秋のあわれ。紋様、色彩がなんと細密で美しい。所縁ある植物が装飾的に沢山描き込まれているのも趣き深い。素晴らしい源氏絵巻だった

2022/04/16

のら

作品後半、特に宇治十帖はキャラクターの顔の描き分けが微妙に。大和和紀先生の画風の変化なのか、薫も匂宮も宇治の姫君たちの顔立ちがあまり美しいと思えません。しかしながら、作品全体はやはり圧倒的にで美しくも悲劇的で、その華麗な絵巻が復刊されて良かったと思えます。原作の終わり方に納得がいかなかったのを、大和和紀先生が見事に救いのあるエンディングに仕立て直してくださっていたのにも感服しました。この「あさきゆめみし」という作品が、私を平安時代の文化へと導いてくれました。大和和紀先生、ありがとうございました。

2016/06/28

blacktea

この作品はタイトルが秀逸。まさに夢のように美しく、儚く、そして深遠。後半の哲学的な内容を、よくあそこまで平易に、しかも詩情豊かに描けたものだと今更ながら感服する。絵を見ているだけでもいろいろと思い出されて感慨深い。ことにラストをこれほどの説得力を持って描いたことがすごいと思う。ぶつ切り感が否めないあの終わり方が、ここが終着・到達点と思えた作品は他になかった。絵巻・下巻のお気に入りは単行本7巻の表紙になった藤をバックに眠る夕霧と雲居の雁。当時しばらく本棚に飾ってたけど、母はどう思っただろうかとふと気になる。

2016/06/24

ヒトコ

上巻と一緒に地元図書館で借りてみました。巻頭2頁の見開きはクリムト?、そして最後の方にはオフィーリア浮舟、 平安絵巻なのに西洋画の様な趣。それも素晴らしいです。宇治十条は源氏生前の物語より更に現代小説に近い様な印象を受けましが、それも含めて、「あさきゆめみし」は源氏物語の魅力を今に伝えてくれる作品だとあらためて思いました。

2024/10/05

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