四月は君の嘘(6) (月刊マガジンコミックス)
四月は君の嘘(6) (月刊マガジンコミックス) / 感想・レビュー
優愛
「今日の主役の座は僕らがもらいます」僕は凄い。僕を伴奏者に据える宮園かをりはもっと凄い――お母さんとの思い出がたくさん詰まったクライスラー、愛の悲しみ。力みすぎた音を奏でると共にふと浮かんできたのはお母さんの弾く子守唄のような優しい音色。記憶を音に写すように変わっていく旋律はお母さんに届いたはずだよ。ここにはいないかをりにもきっと。愛の悲しみを弾きながらも喜びを表現することを選んだ。公生をここまで変えたのは紛れも無くかをりだ。だからお願い。もう一度戻ってきて。また二人の演奏する姿が、音が聴きたいよ。
2015/02/06
抹茶モナカ
ガラコンサートに向け、公生とかをりの特訓は続く。ピアニスト瀬戸紘子に師事した公生は、演奏中に音が聴こえなくなるのは、イメージを描くことに繋がると教えられる。ガラコン当日、かをりは現れず、公生は1人舞台に立ち、ラフマニノフ編曲の『愛のかなしみ』を弾く。それは、母親の思い出に繋がる曲だった。
2014/11/03
masa@レビューお休み中
公生の進む道は茨の道。真っ直ぐ、何事もなく進ませてはくれない。もう一度ピアノに向き合おうと思ってはじめたかをりとのガラコンサートに向けての準備。そこで彼女が提示した曲は、クライスラーの『愛の悲しみ』だった。母との思い出の曲を弾かなくてはいけない戸惑い。そして、母の期待に背いてしまったのではないかという不安。不安、悲しみ、絶望…。さまざまな葛藤を乗り越えて、公生はコンサート当日を迎える。でも、当日も何事もなく迎えてはくれない。一体この先どうなるのか!?
2018/06/04
匠
公生がどこまでもピュア。乗り越えなきゃならないことに必死で向き合う姿に泣けた。亡き母の幻影との闘いは自分との闘い。であっても、それだけじゃないことを教えてくれた紘子先生。音楽の世界も厳しいよね。メンタル面がかなり露わに出やすいし、スポーツするのと同等の精神修養もけっこう必要で。弱い人はどんどん蹴落とされてしまう世界。でも、最初から何もかも順調な人なんて本当はいないし、いたとしても公生のように苦難を乗り越えた者にしか与えられないものは確実にあると思う。かけがえのないものに気づいた彼らの今後がますます楽しみ。
2013/06/30
kanon
「あれ?」「君ー身長伸びた?」「そっか」「もう顔が下向いてないからだね」―こんなこと言われたらもう正直きゅんとしない自身が無い…(笑)どんなに格好つけて告白されたりしても、こっちのほうが数倍良いということが断言出来る。この言葉群から導き出せるものは、①まずいつも自分のことを見てくれている、気にかけてくれている。②さらにこの時の動作、自分と身長を手で比べている=距離が近い。③そして何よりも…自分がもの凄く迷っているときに、どこに行けばいいのか、先に光を照らし出してくれているのです。光。ああ、良い言葉ばかり。
2014/01/20
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