COPPERS 1 (モーニングKC)
COPPERS 1 (モーニングKC) / 感想・レビュー
キジネコ
ニューヨーク市警51分署、又の名を警官の墓場…ジンクスと屈折、夢と希望を抱えた登場人物がドラマの複層を織り上げてゆきます。犯罪や事件、人間交差点の警察署を定点に観測するスタイルのドラマ。ひとの心情にさす光と影の、ハッとする瞬間をオノさんは巧みに表現します。停滞の中で未来志向を捨てたように見えるベテランとコンビを組んだ若い警官が相棒や街に向けた視線を徐々に変化させてゆく様が一つの潮流として描かれます。「良い警官とは」の問いが、定点の枠組みを溶かして大きな問いに昇華します。人は面倒で複雑な生き物だけど優しい。
2014/09/10
ぺぱごじら
短編集『Danza』のNYPD51分署の話を切り取った連作。話は署長が入院し、二人いる警部補のうち、アンラッキーなジンクスを持つと噂される方が代理になったところから始まります。濃い青のモノトーン・全編に静かなジャズが流れているイメージの中、51分署の面々(内調上がりの警部補・新米刑事とベテラン刑事のコンビ・向上心高い巡査・ベテラン巡査・内勤巡査・女性巡査)の日々がつづられていきます。分署を取り巻く人たちにもドラマがありそうで、楽しみです。COPPERS(カッパーズ)は古い呼び方なんだそうです。
2011/01/16
里中
NY曇り時々晴れ。 マンハッタンの北、スタジアムで有名なブロンクスにあるNYPD51分署。 タフな街、タフな男たちの昼と夜… 特別格好良い訳ではなくて、普段は普通なんだけど仕事に対する誇りだったり姿勢だったりがちゃんしていて、そこがさりげなく見える時に格好良いなぁ…!って思うんですよね。1日で良いからラスのお店で働いてみたいです。
2010/11/08
眠る山猫屋
再読。軟らかくもハードなNY・51分署の日々。カッツェル副署長のジンクスから始まる物語は、人間臭くてなんだか懐かしくもある。ヒルストリートブルースという警察群像劇のドラマを彷彿とさせられた。タイラーとアーロン、そしてデリの娘。雑誌でこの話を読んで心を掴まれた。やっぱり心にグサリときた。
2013/12/04
ゆんこ姐さん@文豪かぶれなう
ずっと前から持ってるんだけどやっと実家から持って帰ってきた。雰囲気が好きで何回も読み返してしまう。
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