不思議な少年(8) (モーニングKC)
不思議な少年(8) (モーニングKC) / 感想・レビュー
眠る山猫屋
再読。シリーズ最大の長篇『聖フランツ』と『マリー・ロンドン』収録。 魔女狩りの時代を自分に正直に生き抜いたフランツの生き様。有り余る金貨なんか使わなくても幸せに(辛いことも含めて)十二分に生きて行ったんだね。少年が認める人間たちは、ごく少数だけれど存在するって、シリーズ後半には語られていたように思う。マリーの歌声も、また。
2014/01/25
還暦院erk
かなり前に書評で絶賛されていて気になっていたが、魔女裁判が出てくるということで読むのをためらっていた。今回思い切って購入、即読了。…金曜洋画劇場2本立てのような、ずっしりとした読後感。本当に「魔女」なのは時の為政者か悪徳宗教者か…それとも群れる人々の疑心暗鬼と黒い攻撃衝動か…。聖者フランツのお話のような展開がたとえ「夢」でも、夢を追いたくなるよわたしは。マリーロンドンのお話は切なくも素敵。最後のページにしばし見とれてしまった。
2016/11/11
ぐうぐう
マーク・トウェインの同名小説からインスパイアされた本書は、時空を越えて存在する少年が、様々な立場に置かれた、様々な人物を観察していくという読みきり連作の物語。ここで興味深いのは、この一見神のごとき存在の少年が、しかし自身の興味に従って、積極的に人に干渉していく点だ。ときにクラスメートとして、ときに弟として、ときに囚人仲間として、少年は興味を抱いた人物へと近付き、疑問を投げかけ、場合によっては、道しるべの役を買ってでる。(つづく)
2009/10/10
椿
「聖フランツ Ⅰ~Ⅳ」「マリー・ロンドン」ナオミを、もっと見たかったなぁ。
2016/09/12
斑入り山吹
こりゃまた重い、フランツ。神学校に進むつもりのよい子は、ヘッセかい?ここらへんで、大元ネタのトウェインのあんまりなペシミズムを思い出すのもよし。といいつつ、やはり心温まるエンディングもないといやなわたし。
2010/09/10
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