昭和元禄落語心中(6) (KCx ITAN)
昭和元禄落語心中(6) (KCx ITAN) / 感想・レビュー
れみ
前巻から引き続き、助六再び篇。真打になったものの迷走する与太郎(三代目助六)の様子が心配になったけど、なんとか自分の道を見つけつつあるようで良かった。八雲師匠は年老いても相変わらずかっこいいなあ。与太郎に「居残り」を聴かせるところ、ほんとドキドキする。それにしても…先代助六を間に挟んでの八雲と小夏の感情には一筋縄ではいかないものがあるなあ。そんなピリピリした空気の中でもチビちゃんの可愛さに心が和む。
2015/09/23
masa@レビューお休み中
うわぁ~、なんだこれは!荒れ狂う海を駆け回るかのような面白さ。どん底までの悲しみがあったかと思えば、激しいほどの愛情がほとばしる。どこまでも先が見えない落語。演っても演っても、手応えが見つからない。与太郎(助六)は、真打になったというのに、エラく落ちこんでいた。それもそのはず。よくないことが続いているのだ。週刊誌に背中の彫り物を撮られるし、高座では雨が降るわ、客入りは悪いわ、落語は空回りするわ、なぁ~んにもよいことなんてない。そこに追い打ちをかけるかのように、妻である小夏がある場所へ駆けて行くのだが…。
2014/10/22
匠
相変わらず面白い!落語の部分は声で聞きたいなぁと思ってたら7巻(2015年3月発売予定)と8巻(2015年8月発売予定)の限定版に「与太郎編」の前編、後編のアニメDVDが付属されるそうだ。今巻では真打となって小夏と結婚し、彼女の子どもの父親になった与太郎改め三代目助六の心意気がなんとも気持ち良かった。でも「隠し事のねぇ人間なんて色気がねぇ」と言いつつも、白黒ハッキリさせたいところはあるのだよね、ってことで小夏の子どもの父親に啖呵切る彼の男気には、心の中で拍手を送った。彼らいい家族になっていきそうだね。
2014/10/08
greenish 🌿
ついに真打手にした与太郎、襲たその名は三代・助六。尊ぶ師匠と愛する小夏、闇夜に救いを差し伸べつつも、己が落語は暗中模索・・・助六再び編 ---師匠が助六(与太郎)の背を、小夏の頬をそっと撫で、そして小夏は幼子に添い寝。相変わらずの修羅場もあるけど、蝋燭の灯火のような温もりが伝わる今作。助六の過去の疵に「決別じゃなく抱えて生きろ」と語りかける八雲師匠の人生の重み、少しでも昇華できればいいのにと思わずにいられません。啖呵を切って一皮向けた?助六さん、私も「アンタの落語」を聴きたいな。次巻に期待が高まります!
2014/10/15
またおやぢ
八雲師匠の「居残り佐平次」は是非とも高座で聞いてみたいものだ。真打ちとなった与太郎改め助六の落語がこれからどうなっていくのか…小夏ならずとも見守りたいと思う一冊。「世の中には言葉にしねえ方がいいこともある それが人の和ってやつさぁ」んん~ん、落語だねぇ。
2014/08/29
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